作家年表や作品リスト、そして日本沈没の創作メモや、座談会、ひと通り盛りだくさんなのだが、
多くの記事が過去に発表されたものの再録で、なんとも寂しい。
イオ代表の乙部順子氏の文章が氏の最後の様子を伝えていて、すこしは心温まるのだが、
多くの人と一緒にいることを愛した人なのだから、もう少し
SFと関係ない経済関係者や、その他もろもろの職業人や、映画監督とかの好きな作品の紹介が
あってもよかったのではないかと思う。
この寂しさが、小松左京に対する我々の社会の現状なのだろうが、
作品を読むと、バブル期に日本人が忘れてしまった、本当は真剣に考えておかないといけなかった
多くの質問を小松氏が真剣に考えていたことがわかる。
SFの面白さとかではなくて、こんなに大事な問題を先送りし、小松作品を忘れて、
我々が生きてきた事実に呆然とさせられる。
この意味で、小松左京の作品は間違いなく現在進行系だと思う。
3.11は、日本人に、今すぐ首都機能分割を行えという、天からの強いメッセージだと思うが
全く政治が動かない。
小松氏が今、生きていたらと思うと非常に残念である。