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小村寿太郎 - 近代日本外交の体現者 (中公新書)
 
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小村寿太郎 - 近代日本外交の体現者 (中公新書) [新書]

片山 慶隆
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

病弱で一五〇センチに満たない身長、非藩閥出身ながら、抜群の語学力と交渉力で、日英同盟締結、日露戦争を有利に導いた外政家の真実

内容(「BOOK」データベースより)

幕末に結んだ欧米列強との不平等条約の改正を目指し、一九〇〇年代に日英同盟、日露戦争、韓国併合を推進した外相・小村寿太郎。日向国飫肥藩の下級藩士に生まれた小村は、病弱で一五〇センチに満たない身長、非藩閥出身と恵まれない出自ながら、第一回文部省留学生としてハーバード大学に留学。抜群の語学力と高い交渉能力を身につけ、日本を「一等国」に引き上げた。帝国主義と国際協調の間を巧みに動いた外政家の真実。

登録情報

  • 新書: 254ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2011/12/17)
  • ISBN-10: 412102141X
  • ISBN-13: 978-4121021410
  • 発売日: 2011/12/17
  • 商品の寸法: 17.5 x 11.3 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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日本史の教科書にも、「ポーツマス条約」、「条約改正」でかならず出てくるビッグネーム。先日最終回をやっていた『坂の上の雲』(テレビ)でも、日露戦争で日本が薄氷を踏むような勝利を得たあとでの、条約交渉担当の小村寿太郎の重い責務について語られていた。戦勝報道に酔っていた民衆に「弱腰外交」と攻撃される損な役回りだったことは、吉村昭『ポーツマスの旗』に余すところ無く書いてある。

しかし、アメリカ、ロシア、イギリス、韓国、清国に外交官として赴任し、外務次官、外務大臣を経験し・とまさしく小村が外交の中枢にいた事が、詳述されている。日英同盟の根幹も作っていたんですね・。外相に抜擢される前の駐清・駐朝公使時代や義和団事件への対応はなかなか目覚しく、なるほど抜擢されるだけのことはあると感心した。

「平時」よりも乱世に強いタイプの外交官という事で、まさに当時の日本が要求していた人だったのでしょう。

一時、相当な貧乏暮らしをしていたり(バイトの翻訳などもやったらしい)、子供のころの栄養不足で小柄だった(たえず駆け回って交渉にあたるので義和団戦争の講和会議では、rat minister(ねずみ公使)とあだ名を頂戴したらしい)とかエピソードが沢山紹介してある。一気に読んだ。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Vic
小村寿太郎といえば、1911年に諸外国との間で関税自主権を回復した人、として日本史の教科書に出てくる人です。でも実際どんな人か答えられるのは皆無ではないでしょうか?本書では小村寿太郎の生い立ちから外務省での勤務、その考え方まで網羅されています。本書を読んでいると、歴史で暗記した事柄が次から次へと出てきます。その政策決定過程に小村の考え方が反映されていることに驚きました。また小村は当初、外務省の閑職にありながら最後には外相にまで上り詰めます。現代の会社員にもどのように這い上がったのか参考になると思います。
歴史に興味ある人はもちろん、会社で伸び悩んでいる人も読むことをオススメします。
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By 革命人士 トップ500レビュアー
小村の個人的な伝記ではあるが、主要国公使や外相を長く務め、閔妃殺害、義和団事件、日清戦争、日英同盟、ポーツマス条約、日韓併合など明治後期の主要な外交イベントに軒並みかかわった小村の視点で、明治期の外交を振り返る内容にもなっている。東大法学部&ハーバードロースクール卒と今でも超エリートだが、30代までは極貧生活と閑職の日々だった。陸奥宗光に見いだされ、その後、一足飛びに昇進した。

韓国在勤中に、韓国国王がロシア公使館に移る露館播遷があり、韓国の政治体制が日本からロシア寄りに転換してしまうという屈辱に立ち会った小村は、清や韓国に対し、一貫して強気なスタンスで臨んでいる。著者が言うように、民主主義を信じず、政党政治とも距離を置き、純粋に大日本帝国の国益、メリットデメリットを比較勘案だけして小村は自身の信じる外交政策を決定してのけた。満韓にロシアが進出してくれば英国と組んで追い出し、フィリピン領有でアメリカが進出すればロシアと組んでアメリカの要求を突っぱねる。共産政権でも独裁政権でも国益に資すれば手を組んだヘンリー・キッシンジャーのパワーポリティクス外交を先取りしている。というかキッシンジャーが19世紀外交を学んだのだろうが。明治期の国際政治は、他国を食わなければ食われる弱肉強食の時代だった。現に日本より軍事経済的に先を行っていた清・韓国連合は姿を消してしまった。小村自身の業績を傷つけるものではないが、本書も書くように、この成功体験がその後の日本に「中国朝鮮与しやすし」と見誤らせ、一貫した大陸強硬策を取らせてドツボにはまり、今日の謝罪外交の遠因にもなったような気もする。

最近の中公新書の超がっつり、かつ歴史や人物評価を一変させるようなタイプの人物伝ではないが、手堅くまとまっていて読みやすい。明治外交や小村自身のレファレンスとして長く手元に置きたい本だ。
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