小室さんの本格的ファンになったのはTMNの楽曲を聴いてから。シンセストとしてのものすごい才能に驚愕したのだ。
それ以前の彼のイメージは、冷たい冷たい血の流れてる人ってイメージだった。申し訳ないけど顔つきから。食べることに興味がないという話を聞いた時も、人間として欠けているのではと思ってしまった。
そんなこんなで私は彼にいいイメージなんてこれっぽっちも持ってなかった。私は92年生まれで、20世紀の小室作品なんて今まで聴くこともなかったから。
それが今や大ファンに。彼の深い内面まで知りたくなりこの本を購入。読めば読むほど彼がどんな人間なのか分からなくなる。無論書き手に問題があるのではない。彼は一口に解せない人間性を持っているようだ。
熱血なのかドライなのかよく分からない。したたかなくせにやけに純粋な面もある。一方でリアリスト、一方でドリーマー。一言でかたづけちゃえば地頭がいい(笑)
この本をよんだところで、「小室はこういう男なのか」と理解することはおそらくないのでは…。少なくとも私は、やはりよく分からない人という印象が刻まれた。
大事なのはここから。この本の主題である小室さんの深層の美意識について書かれている部分が、当然ながら一番重要な事柄として読者に響いてくる。アーティストとして、シンセストとしてこだわるべきところがしっかりと書かれている。
彼が一時代を築けたのは強いこだわりを持ち続けたからではないだろうか。
この人はアーティストになるために生まれてきたのだと、改めて思わせてくれた。