「できる」ようになっても「わかる」に至っていないこのような子どもは、教科書の進行に合わせたその時々のテストでは良い点数が取れても、応用問題が多く、広範囲から出題される受験には失敗するケースが多いという。さらには将来社会に出てから、物事を創意工夫する力がない、問題解決能力がない、という困ったことにもなりかねない、と警鐘を鳴らしている。
本書で述べられる具体的な勉強法の特徴は、「生活体験」を最大限に活用した勉強法である。小学生の時期は、本よりも日々の生活の中で自然に物事を学ぶことが多い。そこで本書では、子どもにとって重要な家庭環境の中でどうやって学ばせるか(たとえば、日ごろから買い物に行っていれば、お金と物の関係から引き算や足し算は自然と身につく)について、詳しく説明している。教科書がわかるようになるための生活体験の実例が教科ごとに示されているので、具体的なイメージがわくだろう。また、学校週5制を勉強にどう生かすかという話や、学校の授業を中心とした学習法なども興味深い。
本書には、子どもが学ぶ楽しさを知り、自発的に学び続ける姿勢を身につけてほしいという著者の願いが込められている。成績という結果だけにこだわる親や子ども、子どもが机に向かっているだけで安心しているような親に対して、勉強とは何のためにするのか、改めて問いかけている本である。(大角智美) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
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