一端完結したかと思われたメアリー・ノートンの「小人の冒険シリーズ」が、20年を超える時間を経過した後書き継がれました。
その理由は解りませんが、この作品から考えてみるしかないでしょう。
父親ポッドが娘のアリエッティに語って聞かせます。
「借り暮らしやは、それなしには生きられんものだけを借りるんだ。・・・貪欲のためでもない。それに怠けるためでもない。」
又、今回初登場のピーグリーンがアリエッティに語ります。
「本当にぼくたち安全かねえ?いつまでも?」
これらに見られる様に、今までと違って、作者の考え方を強く前面に出しているように思います。
人間が、自然界の秩序を乱し環境問題を引き起こしてまでも、自らの「欲」を満たして行こうとする現代人への警告と言っても良いのかも知れません。
そして、そんな人間たちの将来への危惧が、この作品を書かせたのかも知れません。
いずれにしても、作品は「完結編」に相応しい出来栄えです。
今まで語りきれなかった部分を網羅しそれぞれに決着を付けて、物語を「完結」させています。
そして、そこには主人公アリエッティの成長ぶりも窺い知ることが出来ます。
見事なシリーズ最終巻です。