単なるパンのレシピの本じゃない、作り方のノウハウの本でもない、いうなれば生き物でもある酵母とどう向き合うか。さらにはどんな暮らし方を撰んでいくのか、ということにもつながっていく奥の深い本です。そういう意味ではパンを焼かない人にもおもしろい本でしょう。一方、天然酵母でパンを焼く者としては、これほど参考になった本はないほど。具体的には、カンパーニュを焼くと時々クープを入れたところが裂けないで、わきの方から裂けてしまうことが時々あってどうしてもその原因が分からなかったのが、この本のおかげで、すっきりなるほどと分かりました。もっと酵母とうまくつき合って、もっとおいしいパンと楽しい暮らしをつくっていきたくなる、刺激的な一冊です。