内容紹介
エネルギッシュな創作活動を続けている写真家・吉村和敏氏の最新のMessage。
20才ではじめて海を越えてから22年、世界の果てまで旅をしてきた。その心の原点を語る。
選びぬかれた26枚の写真と26編のエッセイ。そしてまた新しい旅がはじまる。
<扉より>
石造りの礼拝堂は、木々の緑と透明な青空、そして午前のまぶしい光に抱かれるように、
巨大岩の頂点に屹立している。
案内書によると、この町は、中世、巡礼路の拠点となった場所として、今でも巡礼者が
後を絶たないという。
聖なる風景に導かれ、すべての人の旅がこの地からはじまっていく……。
<編集部より>
写真と短文で構成された、この小さな本の中で、著者は自分の旅について語っている。
22年前、はじめて海を越えた。それは未知の世界を発見する旅だった。
そして、すべての旅が、写真を撮ることだった。
それはどのような写真だったのか。あらためて言うまでもないことだが、読者からの手紙を読むと、
その感動がほんとうに伝わってくる。それは単なる風景の写真を超えた力にみちている。
神は自然の中に宿っています、と私は教会で語ってきましたが、この写真集を見たとき、
私は思わず胸に抱きしめてしまいました。ここに、その真実がある……と。
そのとき、いつのまにか、うつむいて歩いてしまっている自分に気がついたのです。
でも、この美しい世界を、いつか見に行こう。そう思うだけで生きていける…….
クラスのこどもたちは頁をくるたびに、「わ~」と声をあげるのです。はじめて自然の色に
気づいたかのように。
旅でであった風景や人や事物について語りながら、著者は最後に「だから、旅を続けている」と言う。
しかし不思議なことに答えは何処にも書かれていない。あたらしい旅立ちの予感にふれながら、
終わりなき旅のmessageで閉じられている。
著者について
吉村和敏
1967年長野県松本市生れ。
2000年のデビュー作『プリンス・エドワード島』で注目を集める。
アトランティック・カナダの魅力を紹介した『光ふる郷』、世界一美しいといわれるケベック州の紅葉を追いかけた『ローレンシャンの秋』など作品集を次々と発表。
詩人・谷川俊太郎との共著『あさ/朝』『ゆう/夕』は異例のベストセラーとなった。
世界各国の風景を青い時間帯に撮影した『BLUE MOMENT』、牧歌的な生活風景をまとめた『PASTORAL』、認定されたフランスの美しい村150をすべて撮影した『「フランスの美しい村」全踏破の旅』は、現在ロングセラーとなっている。
2009年に発表した『Sense of Japan』は、今までにない日本風景の作品集として注目を集めている。
その活動が現在最も期待されている写真家。