冒頭、近年の中小企業向け金融について概況を述べた後、
まず、本業できちんと利益を出すことこそ、資金調達の第一歩であることが述べられます。
いってみれば、損益計算書から、資金調達の(資金調達に苦労しないための)第一歩が始まる、というわけです。
当たり前の話のようですが、こういう話からきちんと始めるというのは、素晴らしい見識だなあと思いました。
それ以降、貸借対照表の資産・負債・自己資本の順で、科目レベルの細かさで、資金調達を行うための(または
現金の支出が伴わない費用にするための)方法、手法が紹介されています。説明は明快で、法制度についての
言及もあります。それぞれの方法のメリットやデメリットも挙げられています。
「これさえ出来れば何でもOK」というような無責任さはかけらもありません。
金融をめぐる環境(銀行の経営状態、規制、あるいは金融支援に関する法制度など)は時々刻々と変わるものですから、
本書が現在の事情にどれほど適用できるか、実務では検討・検証が必要と思います。
それでも、様々な財務の科目につき資金化する手法がカタログ化されている本書は、有用なガイドであると思います。
中小企業の経営に関わる多くの人に読んでいただきたい本です。