そこで、従業員100人以下の中小企業が、「弱者の戦略」に基づいてどのように経営を行っていけばよいかを説いたのが本書である。好評を博した前著『小さな会社・儲けのルール』に続き、ランチェスター戦略の考えをベースに、顧客を獲得し儲けていくためのさまざまな戦略ノウハウが示されている。
本書の構成は、一般的な経営の「常識」に対して疑問を投げかける前半部と、「業績の98%は社長一人の戦略実力で決まる」として、利益を生み出すために社長がやるべきことを説いた後半部の2部構成となっている。ページを開くと、「会計の(経営上の)ウェイトは1%」、「戦略には使えないパレートの法則」などといった刺激的なメッセージが飛び込んでくる。しかしよく読んでみると、どんなツールや仕組みも万能ではなく、これらを過信せずにうまく使いこなしていかなくてはいけない、という正論を述べているということに気づく。
4千回もの講演を行っている著者だけに、内容はわかりやすく、かつエネルギーが感じられる。今までの経営のやり方に行き詰まりを感じている中小企業経営者にとって、必ずやヒントが得られるに違いない。(戸田圭司)
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