小さな、というタイトルがついていますが、内容は小さくありません。スープ、サラダ、野菜料理、肉料理、魚料理、粉料理、卵料理、デザート、おつまみ、食材ガイドまでついています。この本をマスターしたら、さりげなく普通の、本当のフランス料理が作れる人、になれるでしょう。フランスと著者の個性が究極までシンプルに洗練されている美しさに、自分でも作れるか?ちょっと不安になりましたが、全く普通においしくできました。今日も休日のブランチに、「いろいろ野菜のスープ」を作りましたが、滋味深く、香りよく、見た目もよく、五感が満たされました。ハーブを使ったバゲットトーストをスープに浸して食べるなど、フランスならではの食べ方も教えてくれ、そういうちょっとした丁寧さが、本当のフランスの味を感じさせてくれ、一瞬フランスで生活しているような気すらします。フランス料理一筋に研究し、今も20年もパリ在住の著者だからこそ、基本の本当の味を伝えようという情熱を感じます。フランス風、ではありません。日本人に作りやすいように、無理なアレンジをせず、普通に買えるものをセレクトした、とうたっている通りです。写真は著者が撮影していますが、作った本人ならではの真剣さと愛しさを感じます。小さいけれど、究極までムダを取り去り、大事なものだけを載せた美しい本物の本だと思います。