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小さなトロールと大きな洪水 (講談社 青い鳥文庫)
 
 

小さなトロールと大きな洪水 (講談社 青い鳥文庫) [新書]

トーベ ヤンソン , Tove Jansson , 冨原 眞弓
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 557 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容説明

ム-ミンシリ-ズ幻の第1作目の文庫化。 寒くて暗い森の中、パパを捜すム-ミンとママ。怖い思いをしながらも不思議な生き物たちに助けられ、ついにパパと、なつかしいム-ミン屋敷を見つけ出します。

内容(「BOOK」データベースより)

パパはいないけどもう待っていられない。冬がくるまえに家をたてなければ。ムーミントロールとママは、おそろしい森や沼をぬけ、あれくるう海をわたって、お日さまの光あふれるあたたかい場所をめざします。第2次世界大戦直後に出版され、再版が待ち望まれていた、ムーミン童話シリーズの記念すべき第一作。小学中級から。

登録情報

  • 新書: 124ページ
  • 出版社: 講談社 (1999/2/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4061485032
  • ISBN-13: 978-4061485037
  • 発売日: 1999/2/15
  • 商品の寸法: 17.5 x 11.5 x 1.5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 45,419位 (本のベストセラーを見る)
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26 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 アニメの後、単独映画も上映された「ムーミン谷の彗星」の元になった話がこの作品です。
 ムーミンシリーズが刊行され人気を博すずっと前に、作者が世に出す事を考えずに書いた「ムーミンを主人公とした短編」であり、真の意味で原初のムーミン作品です。

 ムーミンを読んだことの無い方にはとっつきが悪いと思いますが、短編の中で、ムーミン世界ならではの描写で起承転結がシンプルに結ばれているので、他の同シリーズ作品が自分の肌に合うかどうか、お試し感覚で読んで見るのもいいかもしれません。

 彗星が好きな方は「彗星の元になった話」として、シリーズ全巻を読破している方は「シリーズ以前の番外短編」として、それぞれ楽しめると思います。

このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 山科のうし トップ1000レビュアー
形式:新書
 北欧生まれの「ムーミン」のシリーズは世界の宝である。
 子供向けのお話、という枠組みをはるかに超えた、味わい深い言葉、哲学性、詩情。もちろん物語そのものの楽しさや、人間?関係の魅力も十分である。心疲れた大人も、和み、そして癒される。
 アニメでも親しまれてきたこのシリーズ、本で読もうと思えば、講談社文庫の8冊、という時代が長かったと思うが、そこに含まれていない幻のデビュー作があった。本書『小さなトロールと大きな洪水』である。
 講談社文庫の出版順と、もともと書かれた順番は違っているのだそうで、講談社文庫の最初の本『楽しいムーミン一家』の解説(山室静)によれば、『楽しいムーミン一家』よりも『ムーミン谷の彗星』の方が先に書かれているらしい。そしてさらにその前に書かれたものとして、まだムーミンの名前すら題に含まれていない『小さなトロールと大洪水』が挙げられているのだが、あまり売れなかったために、本国フィンランドでも絶版になって久しいとある。『ムーミン谷の彗星』にも(英語版、なぜか日本語版からはこの冒頭の一段落が抜けている)、ムーミン一家がムーミン谷に住むようになって数週間だが、その前には大洪水があった、と触れられていて、しかし詳しくは「それはまた別の話」となっている。そして、その別の話を読む機会が長らく失われていたのだった。
 それがふと気がつくと、なんとこの青い鳥文庫に収録されているではないか。1999年の出版というから、ずっと前からあったのに気がついていなかったことになる。長くムーミンファンを自認する立場としては、まことに迂闊なことであった。(最近講談社文庫にも登場したようだ。)
 とにかく嬉しい。今更ながらだが「青い鳥文庫」の快挙に拍手。もちろん原書が復刊したからこそのことだからそちらにも拍手。また「青い鳥文庫」に入ったのは、何といっても訳者の冨原真弓さんがいてくれてのことだろう。日本のトーベ・ヤンソン研究の第一人者である冨原さんにあらためて拍手。訳文もこなれたもので楽しい。たとえば題にしても、日本語としては「大洪水」と言う方が普通だろうが、「小さなトロールと大きな洪水」と、対の言い方にしたところにもセンスを感じる。
 さて内容。何事も「始源」に遡る興味というのはあるもので、これが最初のムーミンかとわくわくする。すでに馴染んだ設定とはけっこう違いもあるものの、それはそれで楽しい。たとえばムーミンたちはごく小さい。人間の家に住んでいたこともあるという。ふだん鷹揚で落ち着いているママはここでは怒ったり泣いたりと、けっこう感情的だ。また物語自体も、パパと離れ離れになったママがムーミンと(また途中で知り合ったスニフも連れて)旅をするというもので、いつも家の周辺で展開するのとはずいぶん趣が違う。
 訳者あとがきには、洪水も含めてどことなく暗いトーンなのは、この物語が書かれた第二次大戦当時の雰囲気を反映しているのではないかと書いてある。売れなかったのもそのせいかもしれない。
 しかし、初めてムーミンたちと出会った当時の読者には戸惑いがあったとしても、すでにその世界に慣れ親しんだ我々には、この少し違った本もひたすら楽しく、またいとおしい。重苦しい話題といっても、実はいつものムーミンでも、一つ一つの逸話の中に、そうした要素は珍しくない。奥が深いのだ。
 というわけで、ムーミンに親しんできた読者にとって、本書がまた新しい財産として加わるものであることは間違いないだろう。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Dolly the Cat トップ50レビュアー
形式:新書
 パパはニョロニョロと放浪の旅へ出たままだけど、ママとムーミントロールは冬になる前に家を建てようと、出会ったスニフと共に荒れる海、暗い森へ分け入り……。

 1939年に書かれ、戦後1945年にようやく本国で出版されたムーミンシリーズの本当の第一作。今の丸っこいムーミンとはかなり違う、サイン代わりの「小さな怒った顔をした生きもの」こそムーミンの原型で、そこにヤンソンさんの反戦の思いが込められているようです。

 スニフやチューリッパなどの魅力的で明るい脇役たちとは対照的な、昼の短い北欧の秋、厳しい冬を思わせる不気味な自然の暗さなど、後日の作品につながる要素も見られ、パパやニョロニョロのキャラクター設定も微妙に違い、世界的ロングセラー誕生前夜がリアルに感じられます。

 また、「海のトロール」に荒れている海のほうが好きだなと言わせるなど、生身のヤンソンさんも顔をのぞかせています。最後は思いがけないハッピーエンド。とても短いのに、ずっしりと重いものが心に残される貴重な作品だと思います。
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