本書のようなアプローチの本は現在巷にあふれていて、正直私も購入しようかどうか迷いました。「いい会社」の紹介や事例研究などはいま雨後の竹の子のようにたくさんの種類が出版されていますし、本書の「モテる会社」というのもどこかで聞いた感じがしていて特に新鮮味を感じませんでした。
しかし、私があえて手に取って読んでみようかと思ったきっかけは、立ち読みした「はじめに」でモテる会社=儲かっている会社ということが明確に描かれていたためです。『儲かる』ということを必要なことだと書いてあるからには、今までの行動学や精神論とは違ったアプローチがあるのではないかと期待しました。
実際本書を読んでみて従来の似たような本と全く違うかといわれると正直それほどでもありません。紹介される会社さんはどこでも取り上げられるものですし、サウスウェスト航空やザッポスを取り上げているのを見てみても著者がこれらの会社を具体的に研究して、経営者の話を聞いたとは思えません。それでも、『モテる会社』にするための10か条というものを定義し、それぞれの会社がその10か条にどのように当てはまっているかを整理しているところは結構新たな視点で役にたちます。
何より、『モテる会社』(いい会社)にするために10カ条に照らし合わせてどうなのかというスクリーニングができる指標を出していることは目標と目的が明確化していてわかり易かったです。また、この系統の本をたくさん出されている出版社さんですので本としての全体的なまとまりがしっかりしていると感じました。
内容も難解ではないのでちょっとした空き時間に手軽に読める本です。当初の印象ほど時間とお金の無駄になった気は全くしませんでした。