・ 「お母さんが二人とも赤ちゃんの手を放さなかったんです。その結果、キャンディは引き裂かれて、この世から消えてしまいました」――第一章『
キャンディ・キャンディ』
・ 「そっとしておいてほしいというのが私の思いです。だから、幻で終わっていただいてよろしいかと思います」――第二章『サンダーマスク』
・ 「これを黒人だということで出版社が自主回収したとしたら、明らかにひどすぎますよ。」――第三章『ジャングル黒べえ』
・ 「知らされないほうがいいんじゃないですか?そんなことしたら、藤子プロも藤子スタジオも傷つくでしょ。当事者がいるのに、人を傷つけてまで本を出す必要があるんですか?」――第四章『
オバケのQ太郎』
前回大好評であった『
封印作品の謎』に続く第二弾であるが、前回以上に取材の壁が立ち塞がり難航する様子が伺える。今回は『キャンディ・キャンディ』『サンダーマスク』『ジャングル黒べえ』『オバケのQ太郎』の封印の背景に迫る戦慄のドキュメントである。前回が封印理由の背景に差別表現に対する抗議が原因に対し、今回は著者同士や関係プロダクション、著者の親族の利権問題により今現在も絶版の原因となっている真相が少し明るみとなる。
特に『ジャングル黒べえ』の絶版に纏わる背景に現在から20年前に突如湧き起こった黒人差別の問題が原因とされ、私自身も当時新聞で大きく取り上げられていたのを知り、それが原因と信じていたが今回本書を読んで真実が別にあった事を知り驚愕した次第である。
さらに『オバケのQ太郎』絶版に追い込んだ黒人差別問題の背景に実は黒人差別とは何も関係のない日本人一家3人が自らの売名行為のためにこの問題に加担して世論をあおった事実を知り、深い憤りを感じた。
最後に少年時代に数々の夢を与えてくれた名作が大人の利権問題等により歴史の闇に完全に葬られたことが残念でならない。