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対象関係(上) [単行本]

ジャック ラカン , ジャック=アラン ミレール , Jacques Lacan , Jacques‐Alain Miller , 小出 浩之 , 菅原 誠一 , 鈴木 國文
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

精神病に関する議論を踏まえ、フロイト精神分析理論の根幹をなす「象徴界」「想像界」「現実界」という区分に添って対象を捉えることで、欲望の形成と対象の成立がどのように関わるのかについて考察。エディプス・コンプレックスや去勢コンプレックスなど、語られることが多いにもかかわらず必ずしも十分理解されていないフロイトの概念について平易に解説。中後期ラカン理論において最も重要な鍵概念となる「対象a」という考え方を理解するうえで必須の前提となる議論を展開。上巻では、いかにして主体が成立し、欲望が生ずるのかをめぐって考察する。

内容(「MARC」データベースより)

主体はいかにして成立し、欲望の形成と対象の成立はどのように関わるのか。精神分析の中心テーマをめぐり、フロイトの洞察の意味を解き明かす。中期ラカンへつながる中核的考察。

登録情報

  • 単行本: 254ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2006/9/28)
  • ISBN-10: 4000237721
  • ISBN-13: 978-4000237727
  • 発売日: 2006/9/28
  • 商品の寸法: 21.2 x 14.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ジョン・ドゥ 殿堂入りレビュアー トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
ジャック・ラカンのセミネール第4巻となる。
前回第3巻の『精神病』はフロイトとしても唯一の精神病症例の考察である、「シュレーバー回想録」というテクストだけを頼りにした「テクスト分析」をラカンが更に深く考察していくというものであったために、非常にラカンの戸惑いも多く、逡巡するような場面や晦渋な言葉に満ちていたこともあった。

しかし、今回は『対象関係』ということで、幼児の欲望と対象の成立という精神分析でも基本的な話題を扱っているためか、ラカンのディスクールも独自のリズムを帯びた快調な喋り方をしている。

とは言え、この場合はそれが即理解し易いということには繋がらない。ラカンの舌が快調ということはそれだけ短いセンテンスにいきなり挿話があり、話題が急転するということや、話が中断したまま他の話で終了するというようなことも多々見られる。

ラカンの自由連想的な話し方は、瞬時には内容が掴み取り難いだろう。こういう「話法」も前回の「シュレーバー回想録」という稀有なテキストを読み込んだがために、ラカンにとってさらにシュレーバー的な話し方が身についてしまったのかもしれないなどと、思ってしまうほどである。

そして読者が振り回されるのは、やはり「シニフィアン」というラカンの用語であろう。本書では頻発するが、この用語の意味が把握できないとかなり厳しいという事実がある。それでもラカンは、もうすでに『精神病』のセミネールで説明した例の概念、というような話し方で聴講生に接するので、これがまたひとつのヤマかもしれない。
「シニフィアン」の取り扱いには、どの学者も非常に慎重であり、「〜という意味である」という断定は誰も出来ていないし、あえてしない。ミレールですら、それができない理由を論文にまで書いているほどであるから、ラカンは本当に「シニフィアン」の定義を怠ったのだ。

でもしかし、私が言うのもまた信頼性が低いのだが、「言葉が持つ“動的”な性質であり、言葉の見た目や聴いた感じの部分、その下部に意味が滑り込みことによって立ち現れてくる(表象される)“言語的なもの”」という非常に不分明な解釈を取り合えず付け加えておく。
ラカンの場合はこの「シニフィアン」という“言語的なもの”の活動がそれそのままラカン理論の柱でもあるから、各自のいい解釈を見つけて欲しいというのが本音である。

話の内容がオーソドックスなだけに、この本を理解できるようになれば、ラカン独特の言い回しにも慣れたと言えるし、この次に読むセミネールも楽になるはずだ。
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By サト
形式:単行本
 対象関係論、つまりはM. Kleinなどの英国の精神分析家たちを念頭においているであろうセミネール。
 上巻のキーワードはずばり「(精神分析における)対象とは、一度失われた対象である」。
 このテーゼからエディプス・コンプレックスやフェティシズムについてのラカン独自の理論展開が繰り広げられる。
 しかし、このセミネールの面白みは、やや空振り気味の「対象関係学派への批判」もこめられた理論的な議論で終始する上巻よりも、下巻にこそあると思う。ぜひ下巻まで(飽きたり、うんざりせずに)読み続けて欲しい。
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