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特に印象深いのは、冒頭の「恋愛小説」。親しくした人間がかならずこの世を去ってしまうという、数奇な運命の男が、ただ1度経験した恋愛の顛末を描いている。ひとを愛したいのに愛せない男のもどかしさが胸に迫る、どこか非日常な匂いのする1編だ。
また、余命いくばくもない主人公の復讐を、ミステリー調に描いた「永遠の円環」、老弁護士と青年が過去の記憶をたどりながら、ある目的のため旅をする「花」。どれも死、別離など暗くなりがちなテーマを扱いながらも、さわやかな印象を与える作品である。それは、のっぴきならない状況に陥っても、「間違いない。この世界は素晴らしい」(「花」)と主人公に語らせる、著者自身の前向きな姿勢があるからだ。全編を通して感じられる、生きることに対する真摯な眼差しは、既存の金城作品の根底にも共通するものである。ハッピーエンドで終わる話ばかりではないが、登場人物それぞれの人生が、じわりと心に響いてくる作品集だ。(砂塚洋美)
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最も参考になったカスタマーレビュー
17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
珠玉の短編集,
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レビュー対象商品: 対話篇 (単行本)
金城一紀の引き出しの広さに驚かされた。「GO」「ゾンビーズシリーズ」のような躍動感溢れる青春小説かと思ったら、全く反対の静かで哀切な短編集だった。 どれも心にじわっと沁みてくる物語だった。 優しくて、切なくて、哀しくて。 そして愛しくて温かい。 特に「花」は絶品だった。 久々に琴線直撃だった。 今までの作風とは違っているように感じるが、実はテーマは通底している。 それは「現状から一歩踏み出す勇気」 これは、金城一紀が一貫して伝えようとしているメッセージだと思う。 できるだけ多くの人に読んで欲しいと思う。 僕は図書館で借りて読んだのだが、あまりに素晴らしかったので、翌日書店で新品を購入した。
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
油断していた,
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レビュー対象商品: 対話篇 (単行本)
金城一紀ならば「GO」・「REVOLUTION NO.3」のような青春小説だろうと思い、図書館の読書室で読んでしまったのですが…。あさはかでした。 ぽつぽつとこぼれ落ち、降るような言葉の中からあふれるものはせつなすぎた。 (読んでない人はわからないですよね、スイマセン。でも読みましょう) 不覚にも、泣かされてしまいました。 さらさらと「死」と「別れ」を語る口調に、限りないいとしさを感じます。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
あたたまるお話し,
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レビュー対象商品: 対話篇 (単行本)
チェロの音色のように心臓をゆっくりとあたためてくれる3つの短編がおさめられてます。 なかでも、わたしが気に入ったのは、「花」です。 先天性の脳腫瘍が出来、いつ破裂するかわからない不安を 抱える青年が、ひょんなことから老弁護士と旅に出ること になる。車で東京から鹿児島に向かう旅だ。 高速を使わず下道で行く。車で鹿児島に向いながら、 老弁護士は青年に少しづつ旅の目的と自分の過去を話す。 老弁護士は語ることによりしぜんと別れた妻の記憶を 思い出す。記憶が鮮明になるにつれて老人の心はゆっくり と回復していく。読んでいて思ったのだが、この物語は 死と再生の物語ではないだろうか。 最後に「この世界は素晴らしい」と主人公は言う。
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5つ星のうち 3.0
置きにいく小説
映画化もされた話題作「GO」以来の金城作品。 たしか「GO」を読んだとき、僕はまだ中学生だった。... 続きを読む
投稿日: 2009/12/14 投稿者: たろう
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