科学の本を思い込みで書くのは無謀な暴挙です。
例えば、「我々の宇宙がビックバン生成された際、粒子と反粒子が必ずペアで生成されたはずだ。つまり、この宇宙には通常の物質の他に、反粒子でできた「反物質」が同じ量、なければおかしい。(略)CP対称性の破れがあると宇宙の進化の過程でこうなった理由を説明しうるのだが、小林・益川理論では量的に破れが小さすぎて宇宙の問題を解決しきれないのだ。」以上『「余剰次元」と逆二乗則の破れ』おわりにp225
広瀬氏は、
'(1)CP対称性の破れで物質が反物質より多くなり対消滅で物質のみが残った。'(2)その対消滅の名残が2.7度の背景輻射だ。 というストーリーを好んでいるようで色々他の本でも書いています。しかし'(1)も(2)も未だもってまったく証明されていません。'(1)のサハロフの考えは一見もっともらしく思えてしまうので、皆つい本当かと思ってしまい、またさらにこれに小林益川理論でのCP対称性の破れを組み合わせて説明したくなるのはやまやまで、長年多くの人が試みましたが、それは未だもって全く証明されませんでした。サハロフ流考えは一見もっともらしい考えに見えますが、他にも佐藤勝彦氏のインフレーション理論でも宇宙と反宇宙が宇宙のかなたで離れて存在している説もあります。反宇宙ははるかかなたに存在しているかも知れません。
わかりやすい科学の本を書くのはいいことですが、だからと言って間違っているかも知れないことをもっともらしく書くのは無謀です。科学書は思い込みや願望で文章を書くものではありません。思い込みや願望で科学書を書く罪は大きい。暴挙です。