カフカの「審判」を60年代に置き換えてO・ウェルズが映画化。
映像特典は予告編・フォトギャラリー・「ウェルズ カフカ 審判」・「O・ウェルズ 光の設計者」。
私はこのヴァージョンしか知らないので、冒頭の寝室のシーンから始まっていたことには違和感は感じなかった。
DVDの画質はよい。
予告編がすごくいい。「観たい!!」という気にさせられるから不思議。また、アルビノーニの「アダージョ」の曲が大好きだから、この曲を使用しているのが憎い演出。
だが、「アダージョ」とジャズ曲の多用がくどい。こんなに使わなくってもよさそう・・。
撮影・製作秘話が語られている特典映像から観た方が、本作の価値が高まるような気がした。
O・ウェルズがいかに「光と影」にこだわって撮影したか、ロケ現場、セットにこめられた想い、O・ウェルズのツケ鼻の秘話、O・ウェルズによる11人の吹き替え、A・パーキンスを主役に据えた効果などが理解できた。
主役のA・パーキンス、J・モロー、R・シュナイダー、O・ウェルズの共演というだけでも魅力的。
映像美と出演者の顔触れ、カフカの小説をほぼ忠実に映像化した(時代設定をのぞく等)点で★4以上
膨大な数の机が並ぶオフィスのシーン、巨大なコンピュータ、オルセー駅、木製の隙間だらけの部屋・回廊のシーンなど見所は多い。
本篇自体は、大企業の副支配人である青年Kの不条理な悪夢の連続というストーリーで、T・ギリアムの「未来世紀ブラジル」のような映画が好きな方なら楽しめそう。
面白いか?と問われれば、笑えない、万人受けは難しいと思う。この点は★3
ブラック・コメディーが好きな方ならOKかも?
青年Kが次々と女性とセクシャルな関係を結びそうになるシーンがあるが、原作者のカフカがこの小説を書く前に、実生活で婚約者と別れた〜ということを知って、不条理な悪夢の連続に納得がいった。
総合で★3・5