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寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫)
 
 

寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫) [文庫]

小川 洋子
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 680 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

息子を亡くした女が洋菓子屋を訪れ、鞄職人は心臓を採寸する。内科医の白衣から秘密がこぼれ落ち、拷問博物館でベンガル虎が息絶える―時計塔のある街にちりばめられた、密やかで残酷な弔いの儀式。清冽な迷宮を紡ぎ出す、連作短篇集。

内容(「MARC」データベースより)

いくら押しても叩いても開かないドア。どこにも届かない叫び声。暗闇、空腹、痛み。少しずつ襲いかかってくる息苦しさ。あの子が味わった苦しみ。冷蔵庫で窒息した息子の話から始まる奇妙で不思議な物語。長編怪異小説。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 241ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2003/03)
  • ISBN-10: 4122041783
  • ISBN-13: 978-4122041783
  • 発売日: 2003/03
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Rumiko トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
小さなお話しがいくつも、
そしてそれぞれが微妙につながりを持っている、
不思議な短編集。

この物語は、実はほかの話の中で作家が描いた小説だったり、
その作家さんはこの物語のあの人の母親だったり…
などなど、不思議が満載。
次第に、読み進めるうちに、登場人物や物語そのものの
つながりを無意識に探るようになりました。

しかも、ひとつひとつのお話はどこか不思議で、不気味。
殺人が起きることもあります。
でも、小川洋子さんのあのいつもの語り口なので、
なんかひっそり、静かです。

読んでいる間だけ違う世界にさ迷ってしまうような
そんな短編集です。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By さるきち VINE™ メンバー
形式:単行本
「腐敗」
朽ちて悪臭を放ち、カタチを失くし崩れていく。
それは、負のイメージに他ならない。

しかし彼女の手にかかれば、それは甘美で豊潤で、
手のひらにのせて愛でたくなるモノであるかのように映る。

この作品に限らず、小川洋子氏の描写にさるきちは酔いしれる。

小さな物体やさりげない風景の
息づかいまでもが聞こえてくるよう。

本書はサイコホラーの短編集。
冷蔵庫の中で死んでしまった男の子、
心臓を入れる鞄をつくる職人、
拷問博物館を営む老人、
ファーストフード店のゴミ箱に捨てられた
ケチャップまみれのハムスターの死骸、
大きな屋敷の中庭で息をひきとるベンガル虎。
トラック事故で道路にぶちまけられた真っ赤なトマト、
廃墟となった郵便局にいっぱいの甘酸っぱいキウイ。

不気味なのに美しく、官能的とさえいえそうな、
そんな物語ばかり。

骸骨の人形が備えられた時計台がある広場。
その広場を囲む小さな町の
あちこちで生じている「死」と「弔い」。
言葉や表現は慎み深く上品で、どれも素晴らしいです。

さらにね、
すべての短編が絡み合い、伏線が張られているのです。
短編でこれほど満足感を与えてくれるものって、
少ないんじゃないかしら。
一編を読み終えた後、前の作品を読み直したくなるのね。

週刊春秋の連載をまとめたものなのですが
“連載”のあるべき姿を見たような気がします。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ともぱぱ 殿堂入りレビュアー トップ50レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
本著所収の11篇は連作短編小説なのだろうか、それとも全体が1個の長編小説で、11篇はその長編小説の「章」にあたるのだろうか。どちらでもいいことだが、「偶然の祝福」がそうであったように、著者は連作短編小説を関連付けるのが得意だ。

本作では洋菓子屋で電話をとって涙を流す若い女性ケーキ職人、キーウイ、手の形をしたニンジン、雪で動かなくなった汽車にとじこめられた呼吸器内科の助教授、その秘書、あるいは汽車の中で歌われた「眠りの精」、等を媒介にして11篇はリレーのようにつながり、異なる時間・空間での、異なる人の心理を描き分けてゆく。そして最後には最初の1篇の一部が小説として朗読される、小説の入れ子のような不思議なからくり。まず、全体の構成の妙に感心した。

どの短編にも、子供に突然訪れ、あるいは老いのはての、あるいは偏愛がもたらす人や動物の死が、一見冷やかに描かれる。しかしアンディ・ウォーホルの一連の死を扱った作品がそうであるように、失われたものへの切ない祈りと弔いが全編を通底する。

お薦めの傑作です。
このレビューは参考になりましたか?
最近のカスタマーレビュー
飲まれます!!
この作品付近の作風が一番好きです。彼女の独特な文章構成、言葉の選び方。繊細ながら生々しい表現の数々。この世界観を文章にして形にできるのは小川洋子、彼女しかいないと... 続きを読む
投稿日: 2008/9/3 投稿者: ぬこ
秀逸なタイトルと奇妙に繋がる短編たち
秀逸なタイトルに惹かれ購入。内容もタイトルに負けない濃厚さ。一つ一つの短編が絡まりあって不思議な世界観をつくりだしている。その世界はドロドロとした粘液により繋がっ... 続きを読む
投稿日: 2007/3/19 投稿者: hiraku
静かな弔いの短編集
非常に静謐な文章で、たくさんの弔いが時計塔のある街を中心に綴られ、しかも全ての作品がリンクしている。小川洋子独自の文章。そして、実に緻密に、計算されて、あるいはい... 続きを読む
投稿日: 2006/12/16 投稿者: em
幻惑の輪の中に・・・
死と弔いに関する11の物語。... 続きを読む
投稿日: 2006/4/27 投稿者: シロフォン
文体
 小川洋子の本には安心できる。外れがない、どれも高いレベルで安定した物語になっている。... 続きを読む
投稿日: 2005/7/28 投稿者: 理系の文系
ジャケ買いしてもOK
ジャケ買いで購入を決めた本だったけど、小川作品の中で、かなり好きな作品かも。しかし、これまたエンデの「鏡の中の鏡」っぽくはあるのだけど・・・・。でもこの短編集は本... 続きを読む
投稿日: 2005/4/16 投稿者: yucot
小川洋子の人間観。
小川洋子の考える「人とはなんぞや?」というものの答えが出ているような気がする本です。... 続きを読む
投稿日: 2005/2/1 投稿者: 伽李
奇妙な味の連作短編集
芥川賞をとった「妊娠カレンダー」と似た、
少しブラックめで奇妙な味のするお話が多いと思います。... 続きを読む
投稿日: 2003/5/4 投稿者: palemoon
小川の水
小川洋子はその名の通り、さらさらと流れる小川のような物語を紡ぐ。... 続きを読む
投稿日: 2003/4/27 投稿者: 桃鯵
エロスとタナトス
クリムトを思わせる、ちょっと不気味な表紙に慄きながら手に取りました。短篇集かな ―... 続きを読む
投稿日: 2001/11/13 投稿者: 赤猫
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