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コンパクトシティのモデル都市に学ぶ,
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レビュー対象商品: 富山から拡がる交通革命―ライトレールから北陸新幹線開業にむけて (交通新聞社新書) (単行本)
車中心社会から、LRTや路面電車の復活など富山駅を起点にした鉄道社会への転換を、戦略的に図ろうとしている富山市のコンパクトシティ政策を中心に、富山県内の鉄道交通を評価した本。LRTや路面電車など、「廃線の復活」的な注目を集めやすいイベントが話題に上る。しかし、市内36キロを走る高山本線の活用策の方が成功事例として印象的だった。市内交通なら市の意見が通りやすいだろうが、高山本線はJRという巨大企業、それを相手にダイヤ増発、新駅設置を実現し、利用客を伸ばした。開通から100年たち、人口も、鉄道需要も減少する伸びしろの少ない中で、割引や増発で鉄道への誘導を図ったのだという。車社会は便利だが、維持に金はかかるし、運転できない年少者や高齢者は移動範囲が極端に小さくなり、「交通難民」となる。本書にウィーンの環状市電の話が出てくるが、ヨーロッパの都市、特にドイツ語圏では中小の都市にも市電が多く走っているし、アメリカでも20年前から急速にLRT導入都市が増えている。診療所、商店、学校、駅やバス停を徒歩圏内に配置し、大きな買い物や大病院、役所は、徒歩圏内に確保した駅、バス停から富山駅へ出られるようにする、というビジョンを富山市が明確にし、リーダーシップを発揮したからこそ、鉄道社会への転換ができたのだ、と本書を読み思った。鉄道・バス会社という私企業への公費負担に抵抗感を感じる人は少なくないと思うが、社会的便益を明確に示し、説明を丁寧にすれば、市民の理解も得られるのではないか、と本書では述べている。 コンパクトシティは欧米の主流になりつつある。震災で被災した都市も鉄道の再建で悩むところが多い。本書で語られる「富山モデル」は有効な都市再建の例になると思う。
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