いろいろな寄り道をしている間に、指揮者とソリストのお話には誰もが知っているスタンダードができてしまった。ではフジミはどこに着地するのか。今後の展開がシリーズにとっても正念場だろう。悠季がギフトをもらった奏者なら、圭は圭でタイプの違う天才なんだろうけれど、圭の葛藤はどうなったんだっけ。読み返さないとわからない。
新刊発売と同時に、前巻で応募した全プレのCDが届いた。久しぶりの置鮎さんと増谷さんが、以前と同じ悠季と圭だったので楽しかった。私は彼らの演じるフジミの世界が大好きだ。CDの脚本は過去を振り返りつつ、この新刊の内容に続くもので、こんなに上手につなぐことができるなら、あいだが抜けてもいいからドラマCDの続きが出ればいいのにと思った。フジミの世界は原作に加えて、イラストやCDのスタッフやファンの熱意で出来ていたのかもしれないと思う。CDのイメージがあれば、原作があまり横道にそれなくなるんじゃないかしら。