内容(「BOOK」データベースより)
厳寒と烈風とアイスバーン。めったなことでは人を寄せつけない冬の富士山だが、十一月から四月までおよそ六カ月におよぶ冬季間、十日に一度、山頂の測候所に生活物資を運びあげる強力がいる。その最後の専門職・並木宗二郎は、平成六年(一九九四)春、二十一年間つき合った富士山から静かに身を引いた。難病による長女の失明、看病疲れと生活苦の果ての妻の入院、そして自殺…幼い三人の子供を男手一つで育てながら厳冬の富士山と格闘しつづけた男の引退。それは、背負ってきた仕事と家庭という二つの重荷を下ろすことでもあった。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
井ノ部 康之
1940年、福井県生まれ。東北大学文学部卒業。テレビのドキュメンタリー、スポーツ、ワイドショー番組の構成作家などを経て、作家に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)