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寂しい写楽
 
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寂しい写楽 [単行本]

宇江佐 真理
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

寛政3年、改革令に触れて、版元の耕書堂蔦屋重三郎は手鎖50日、身代半減の刑を受けた。
それでも蔦屋は、幕府の倹約令に反旗を翻すように、多色の雲母摺りで歌舞伎役者の大首絵刊行を試みる。
絵師に選ばれたのが、東洲斎写楽。本業は能役者で斉藤十郎兵衛という男だった。大量出版のため、
助っ人に借り出されたのが、山東京伝と、のちの葛飾北斎と十返舎一九。
世間をあっと言わせようという蔦屋一世一代の大勝負だったが……。
屈指の人気時代小説家宇江佐真理氏が、デビュー前から温めていたテーマに取り組んだ。
江戸の繁栄の狭間に一瞬だけ光り輝いた、奇矯の絵師の真実に迫る渾身の一作。

内容(「BOOK」データベースより)

葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴など当代きっての戯作者の生き方を大きく変え、世界の芸術家を後世、興奮と熱狂の渦中に巻き込んだ幻の絵師の創作の夢と絶望―。それをとりまく戯作者たちの見果てぬ情熱をふますところなく描き、江戸という時代の本質に迫った、時代小説の第一人者による長編小説の意欲作。ついに刊行。

登録情報

  • 単行本: 258ページ
  • 出版社: 小学館 (2009/6/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4093862508
  • ISBN-13: 978-4093862509
  • 発売日: 2009/6/26
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 224,195位 (本のベストセラーを見る)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By cecedece VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
これは「写楽は誰?」という本ではありません。写楽は斎藤十郎兵衛としてそのまま現れます。主役は蔦屋重三郎と山東京伝かなあ。写楽の面白さは「誰?」というミステリーも一つですが、もう一つ蔦屋重三郎が立てた作戦の巧妙さにあると思っています。この本は後者の方を扱った小説です。真実も蔦屋重三郎と斎藤十郎兵衛の2人の話ではなかったと思うのですね。いろんな人が絡んでいたはず。ここの部分は色々と想いが広がって小説にしたいところでしょう。今後は「誰?」路線よりこの部分(蔦屋重三郎が立てた作戦)を取り扱った小説が増えそうです。有名な粋な通人を出せるので楽しいと思います。個人的には斎藤十郎兵衛ももっと粋な人物に仕立ててほしかったですね。それとこの本では大首絵は売れなかったことになってます。デビューの第1期ですね。このところも意見が分かれてます。売れたという論陣を張る人もいます。本当はどうだったのでしょうか?
なにせ有名人がそろって出てきますが、名前が当時の呼び名(幾五郎(十返捨一九)、鉄蔵(葛飾北斎)、倉蔵(滝沢馬琴)、伝蔵(山東京伝))なので名簿を手元に作って読んだ方がイメージが膨らんで楽しいです。上記の疑問に対してそれなりに上手くわけが考えられていて、こういう見方も出来るのかと面白く読みました。本の中では写楽の絵が売れなくって仕方がないから破れた襖に張られてるというシーンがあります。今の価値では2000万円以上らしいです。
最後に「寂しい」の意味がなかなか重くていいですよ。それぞれの「寂しい」があって写楽の話は写楽個人の物語でないところが実に楽しいですね。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
写楽は、世にわずか10ヶ月位しか出なかった謎の浮世絵師で、その素性に諸説があるばかりでなく、後半の作品ほど絵が下手になるという噂もあります。本書は、その風聞をふまえた、写楽が世にでて消えるまでの話です。

この小説の面白さは、写楽が誰かというより、その人物像に迫り、人間模様を絡ませながら写楽の背景にある真相を解明かしているところです。そして、写楽の板元である蔦谷重三郎を中心に、教科書に載るような、そうそうたる人物−葛飾北斎、十返舎一九、喜多川歌麿、滝沢馬琴、山東京伝など−が回りを囲んで、話が進むところにも好奇心をそそられます。この物語の中では、北斎も一九も初めは結構情けない感じで登場し、写楽も散々の世評です。その中で蔦谷重三郎の、才能ある人物を次々に発掘する目利きには驚かされます。

写楽が物語に出てくるまでが、少し冗長な気もするのですが、写楽の文字が文面に表れてからは話の筋に勢いが増し、がぜん面白くなります。それなのに、最後は哀愁を感じる余韻です。また題名の”寂しい”に意味をもたせ、読み応えある力作でした。

この作品は、本名と雅号の照し合せに、人や本や演目など名前が随分出てくるので、他の宇江佐作品にくらべ読むのに時間がかかり、作風も異なりました。読者を多少選ぶ本かもしれません。
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