地元の書店にて花の図鑑類を何冊かパラパラっと見比べていたのですが、私が個人的に一番魅力を感じたのが本書、一目ぼれでした。
なんといってもその収録されている花々の写真・・・植物図鑑としては出色の美しさです。
色のトーンは派手すぎずシックすぎず鑑賞するのにちょうど気持ちの良い強さでしたし、画像のピクセルも比較的潰れが少ないほうです。(潰れてしまっているカットもポツポツありますが)
またカットのチョイスが絶妙です。個々の花のアップと、植栽された(あるいは群生させた)引き絵の両方がバランス良く収録されているので、草体の個性がひと目で確認しやすいようになっています。
植物データの項目数が充実しているのも良いですね。
「花期」「草丈」「日照」みたいな基本データはきっちり押さえた上で、「耐陰性」「花径」「耐寒・耐暑性」のような、あったら嬉しい項目がぬかりなく収録されています。
惜しむらくは、ページ数がやや少なく、紹介される植物が240種類に留まっているということ。これはさすがに物足りない数で、図鑑として中途半端な印象を禁じ得ません。
とはいえまぁ、そこは2万種の植物を育ててきたという著者が厳選した240種類・・・選択の条件は「丈夫で育てやすい」「育てがいがある」「花期以外も見苦しくならない」、とのこと。
ですから宿根草初心者にとっては、プロの確かな目でこれぐらいに絞り込んでくれたほうが、かえって目移りしすぎず好都合かもしれません。
そんなわけで、ボーダーガーデン向きの管理しやすい宿根草入門書、あるいは鑑賞性を兼ね備えた稀有な図鑑として、なかなかの良書だと思いました。
個人的には是非、続刊をお願いしたいですね。
ただ、他のレビュアーさんも言われるように、価格が高めでしょうか。もうちょっと頑張って欲しかったところです。