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容疑者の夜行列車
 
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容疑者の夜行列車 [単行本]

多和田 葉子
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第39回(2003年) 谷崎潤一郎賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

戦慄と陶酔の夢十三夜。旅人のあなたを待ち受ける奇妙な乗客と残酷な歓待。宙返りする言葉を武器にして、あなたは国境を越えてゆけるか。―稀代の物語作者による傑作長篇小説!半醒半睡の旅物語。

登録情報

  • 単行本: 163ページ
  • 出版社: 青土社 (2002/06)
  • ISBN-10: 4791759737
  • ISBN-13: 978-4791759736
  • 発売日: 2002/06
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 
 物語の主人公は、「わたし」ではなく「あなた」。といっても、けっして読者=「あなた」なのではない、不思議な「あなた」。
  
 ファニーでどこか人をくったところのある言葉の連射が心地よい。

 相性が合えば、ツボが刺激されまくること請け合いの魅惑の一冊。

このレビューは参考になりましたか?
34 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By デルスー VINE™ メンバー
形式:単行本
この作者の書くものはどれもそうであるように、

日本語の関節を外したような文章には独特の面白味があるし、

個々の断片にもそれなりの才知のきらめきはあるのだが

(たとえばバイカル湖を描写した一節)、

決してそれ以上のところには連れて行ってくれないというか、

おそらく作者自身、初めからそんなことを目指してもいない。

他のレビューでも指摘されているように、

タブッキの『インド夜想曲』を参考にして

書かれた作品であることは一目瞭然だが、

あの作品の主人公にはとりあえず

「行方不明の友人を探す」という目的があったし、

結末で一応の種明かしが用意されてもいた。

同じくミステリー仕立てにしてみたということか、

不穏めかした題名がつけられたこの作品、

二人称で呼ばれる主人公が旅をする理由は、

はじめのほうこそ「公演のため」などと書かれてはいるものの、

徐々に学生の頃の回想が入り込むにつれて曖昧となり、

要するに「単なる旅行」でしかないというか、

作者自身の旅日記からの引用であることは明らかで、

フィクションとしての構成が相対的に弱いというよりは

そもそもの頭から欠如している。

「互いにバラバラの乗客が同じ車室に乗り合わせた夜行列車」

というメタファーを最後に持ち出すことで、

作者はこの作品に統一を与えようとしている、というより

統一感のなさを言い繕っているのだが、

一見、身辺雑記のようにしか見えない保坂和志の作品群、

例えば『季節の記憶』や『カンバセイション・ピース』にも、

はっきり「ここで終わるのは必然」と思えるような

結末が用意されていたことからすると、

この作品のどうにも尻切れトンボ感の否めない終わり方には、

「またか」という感想を禁じ得なかったし、

もう少し意地悪い言い方をすれば、

海外での生活体験の豊富さと、小手先の文章のうまさに溺れて

今以上のレベルの作品を作ろうとしない作者の

自己満足のようなものを感じてしまったのも確かだ。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この本を読んで、イタリアの幻想的な物語作家アントニオ・タブッキの『インド夜想曲』や『レクイエム』を思い出しました。『インド夜想曲』は、12の夢と現実の交錯する連作物語ですが、おそらく著者はそれを意識しながら、夜中に様々な人々と幻想が交錯する「夜行列車」を舞台にした独自の魅力的な物語に仕上げたのではないかと思います。見知らぬ街と不安な夜に出逢う謎の人々が、読者を不思議な空間に導き、幻想的な夜行列車の乗客にさせてしまうのはさすがです。
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主人公を「わたし」と書く作家は多いと思います。
でもこの本の主人公は「あなた」となっているのです。... 続きを読む
投稿日: 2004/2/9 投稿者: rabbit-orange
木製寝台の感触
あまり乗る機会がない所為か夜行列車と聞くととてもドキドキする。この本を読んでいると、ドイツで乗った木製寝台の感触が甦り、主人公は別の場所を旅しているのに自分も同じ... 続きを読む
投稿日: 2003/4/7 投稿者: bonbon
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