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血縁のない擬似家族。その設定や、ストーリーも楽しめたのですが、欲をいえば、話の核になる『善男』さんにいまひとつ魅力が足りなかったように思います。老人ホームに同居する青年と、善男さんに惹かれる女性という二人の視点から描かれているストーリーなのですが、彼らふたりの言葉の端々からは「善男さん、好きー!」みたいな気持ちがひしひしと伝わってくるのですが、読んでいてそれほど好きになれるような人物造詣、あるいはエピソードが、善男さんになされていない気がしたのです。ですから、どうも語り手のふたりの気持ちに置いてけぼりにされた気分を覚え、なんとなく冷めてしまうことが幾度かありました。
ストーリーはとっても良かったのですけど。
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