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横一列に家族が並んで食事する風景に代表されるように、きずながあるようでどこか薄い現代家族のとらえ方がユニークかつ秀逸。いじめ問題もさりげなく含まれ、またそれらのなかでメフィストのように家族を混乱させていく松田優作の名演など、見どころは実に多数。音楽を一切排除した手法も潔く、そのことによりラストのヘリコプターの音など現実音が、一段と印象強く観る者にせまってくることにもなった。(的田也寸志)
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16 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
コミカルなのにシリアス。森田監督の最高傑作。,
By ゲバジジ (神奈川県川崎市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 家族ゲーム [DVD] (DVD)
80年代前半の東京の普通な家族の物語なのだが、コミカルなのにシリアスでもある不思議な魅力をもつ映画。ストーリーとして特筆すべきものはない。高校受験生を抱えている父親が家庭教師を雇う。家庭教師を演じる松田優作がそれ以前の彼を知るものにはビックリ、というくらいの変貌ぶりで、この面白いキャラクターを絶妙に演じている。他のキャスティングもいい。伊丹十三と由紀さおりの夫婦の関係がこれまた不思議な感じで面白い。映画全体のトーンとしてはコミカルなのだが、不思議なシリアス感があり、日本の家族の変質、親子のディスコミュニケーション状態を絶妙に描いている。その象徴が意図的に作られた細長い食卓で家族が横一列で食事をするシーンだろう。このアイデアには舌を巻いた。このシーンは何度見ても可笑しいし、家族の関係をわかりやすく示している。日本映画には珍しいタイプの映画で森田監督のマスターピースといってよい作品でしょう。
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「バット殺人」というキーワード,
By
レビュー対象商品: 家族ゲーム [DVD] (DVD)
特筆すべきは、音楽やナレーションが全く無いことです。ひたすら映像と音声によって表現し、 ある意味で本物の正統な映画と言えるのかもしれない。 しかし、その構図と登場人物たちの奇妙さによって、 最初から最後まで目が離せない。退屈なシーンが無い。 配役もまた面白い。 やたら不気味な家庭教師を見事に演じる松田優作。 陽気でうっとうしい父親像を見せつける伊丹十三。 気弱でいつもオドオドしている母親役の由紀さおり。 挙句に、近所の奥さん役で出てくるのは、 アンダーグラウンドの歌姫・戸川純。 その他もすごくクセのある役者揃いです。 何度か出てくる「バット殺人」というキーワードが、 ラストシーンの謎を視聴者に考えさせる。 説明的な表現が無くて、 見るものの思考を無理やり引っ張るのでなく、 少し離れたところまで迎えに来るだけなのが心地よい。 あくまでもエンターテイメントなのだけれど、 深読みしようと思えばできる、すごく良く出来た映画です。
20 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
時代の顔だった『家族ゲーム』,
By 真木 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 家族ゲーム [DVD] (DVD)
この作品、松田優作のキャリアの転機にもなった作品であり、どんどん一人歩きしている伝説の作品です。全く同時期に高校受験をした私にとっても、時間を共有していた生涯忘れられない映画です。もともとは有名な原作があり、長渕剛の家庭教師役でTVドラマ化されて(暴力を思い切り振るうのが彼の本質とマッチして、『順子』のイメージから『とんぼ』へと変身する画期となったドラマだった)、そして作られた話題作だったのです。ATG作品でもあり、心ある識者がこぞって絶賛、『キネマ旬報』でも邦画ベスト1に。時代の顔でした。何と言っても有名なのが、地上波放送時のクライマックスカット騒動です。当時私は「最後の晩飯のシーンが見たい!」という部分もありましたが、その一方で森田監督の英断にスカッとしていたものです。映画の中身といえば、もうこれは名シーン、名台詞のオンパレード。あげていけば切りがありませんが、このオフビートな感じは1980年代日本映画の秀作の一典型となりました。特に伊丹十三監督作品との類似点は、彼自身父親役として出演しているということもあり、考察すべきテーマだと思います。 そうとう戯画化されているのにも関わらず、恐るべき事にこの映画が持つ人間関係の歪みは2000年代の今でさえ通用します。かつて高校生だった私は今や高校教師になりました。生徒にこの映画を見せてあげたいのですが、ひょっとして今だからこそ見せてはならない位にシャレになってない作品のかも知れません。だから生徒達には悪いけれど、この映画とDVDは私の秘めた宝物にしています。
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