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家族のゆくえ (学芸)
 
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家族のゆくえ (学芸) [単行本]

吉本 隆明
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,470 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

■吉本隆明、渾身の書下ろし!混迷する諸問題を読み解く。

人生最大のドラマへの実感的考察●「家庭の幸福は諸悪のもと」●日本的育児の大切さ●子育ての勘どころは二か所しかない●父のゲンコツ・母のコツン●いちばんいい遊ばせ方●「怖い父親」が登場してももう遅い●性教育などしないこと●老齢は衰退を意味しない

内容(「BOOK」データベースより)

人生最大のドラマへの実感的考察。混迷する諸問題を読み解く渾身の書下ろし。

登録情報

  • 単行本: 207ページ
  • 出版社: 光文社 (2006/2/23)
  • ISBN-10: 4334974953
  • ISBN-13: 978-4334974954
  • 発売日: 2006/2/23
  • 商品の寸法: 19.5 x 13.5 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
現代思想=ニューアカ(デミズム)にかぶれていた学生時代、吉本隆明の「共同幻想論」「言語にとって美とは何か」は必読の書だった。なにせ、現代思想の推奨図書に入っているのだから仕方ない、僕も買った。しかし最後まで読み通せなかった。難しすぎた。それはルサンチマンになった。

この本、通勤の地下鉄の中でむさぼり読んだ。ルサンチマンを解消できた。吉本のすごさがわかった。老年というのがどういうことか何となくわかるような気がした。吉本は今年82才。この人が永年考え続けてきたことを82才になる今でも持続的に考え続け、自分の人生経験とシンクロさせながら更に深化させているということはすごいことだ。この本で僕は、人生の各ステージが如何にあるべきか、子育てとは何か、夫婦のあり方とは何か、老年とはどういうことか、就中家族とはどういうことなのか、と実に多くのことを教えられた。

この本の最終部分は補註として「共同幻想論」から「対幻想論」が収録してある。この構成を考えたのは吉本自身か編集者か知らないが、すごいことだ。「家族のゆくえ」で吉本が語ったことが有機的に繋がりあって今の僕には「対幻想論」が理解できる。何よりすごいのは吉本が若き日から同じ事を考え続け、中心支柱がぶれていないことだ。こういう人生もあるんだなあと思った。

ぼんくらの僕はやっとわかった。人間に関わることへの興味関心が吉本の源泉なのだ。だから詩で人間を表出する、漱石他の文芸から個人と家族と共同体の関わりを読みとる、また、思想というのはまさに人間そのものだから、文芸とも詩とも民俗学とも、そしてサブカルチャーとも全て連関しているということなのだろう。
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23 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
本の帯に「渾身の書き下ろし」とあるように、久々の書き下ろしです。

それを証明するように表紙の裏に手書き原稿の写しが掲載されています。

本文は、書き言葉と口述の中間の文体となっていると思います。

著者独特の晦渋な詩的表現がないぶん読みやすいと言えます。

ただし、最終第5章【老年期】では、実体験に基づき通説の誤解を批判して、力強い文体となっています。

内容は、対幻想論の現在への展開です。

原理論的な変更、新しい見解と思われることが2つありました。

1つは、「同性愛において家族は生じない。親子が血縁化できないからだ。」(109頁)

フーコーは、同性愛は家族という中間項をもたないから、

「個人と社会が直接つながるかたちがありえうるかどうか、それが同性愛者の問題だという意味のことを答えている。」(120頁)

もう1つは、社会集団を作ると言うことに関して地域によって異なっていることに着目して、

「本来は個人ないしは夫婦だけでいたいとおもっていたのに、

社会的必要から集団ができ国家ができたとと考えられているが、

じつはそうではないのかもしれない。」(154頁)

これらのことは、共同幻想論の原理的修正と言えるのではないでしょうか。

また、唐突にですが、郵政民営化について語られている箇所は愉快でした。(147頁)

巻末に『共同幻想論』改訂新版より転載として『対幻想論』が抜粋されていて、新鮮な気持ちで読みました。
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11 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
●この人が、オレのオヤジだったとしたら....

 オレが間違って人を殺しちまったら、当たり前だけど警察が追いかけてくるし、被害者の家族に罵しられる。それに、そのへんの人から村八分にされる。

 でも、オヤジはきっと迎えにくる。オレの間違いを叱りつけ、オレを殴り飛ばすためにな。

 オレが学校で<悪いこと>をしてPTAにウケのいい先生にこっぴどく叱られたら。オヤジはきっとガハハと笑うだろう。それで「誰か友だちに迷惑をかけたか?」って聞かれる。友だちと仲のいいオレだったら、それで終わり。もうオヤジは何も言わないと思う。

 オヤジは本を読みながら猫にエサをやってる時がいちばん幸せらしい。

●この世をコワすものは何か....

 男女同権法が夫婦をコワし、介護法が親子をコワし、金融法が経済をコワす....端的にいって著者はそう指摘し続けてきた。そして本書では先生が学校をコワし、母親が子をコワすことが鋭く指摘されている。もちろん理論的にであり、例証とともにであり、その理論こそが<対幻想論>だ。左翼学生運動をはじめとして<共同幻想>という用語は多くの人に使われた(正誤は問わず)が、それに比べて対幻想論は引用され使用されたケースが圧倒的に少ない。そもそも理解されていたとは言い難い概念だった。その対幻想論が本書のテーマなのだ。

 本書では具体的に家族という対幻想の集合態が解き明かされていく。私見だが対幻想は共同幻想と個人幻想の起点であり、ちょうどシーソーの支点のように認識(幻想)の遠隔対称性の根拠を形成している。補注として収録(『共同幻想論』から転載)された「対幻想論」の文末の2行はだけで『親族の基本構造』一冊に相当するのは熱心な読者には理解できることだろう。
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