この本はご家族が本人の状態への理解を深め、「共に」考えながら進むために書かれた、わかりやすい良書です。
同じ病を経験しましたが、病を知らない人にも理解がしやすいか?の感覚で本を読みました。こちらはポイントを押さえていてイラストも多く、回復の過程も自分にとって頷くことが多かったです。
病自体にふれるのを避けているご家族では、実は話し合うキッカケさえないです。この本はそうした悪循環の打破になる可能性も感じます。
ご家族は専門家になる必要はなく、道のりのパートナーとなり支える存在なので、知るべきは、
確かに治るという事実
本人が今どのような状態なのか?(コミュニケーションにより受容する)
こんな時どう考えるか(共に向き合って行くか)
ゆっくりと見守ることの意味(心と体の成長)
協力態勢やモチベーションを長いスパンでどう保つか
のコツを知って、実際にコミュニケーションの習慣を付けることかもしれません。この本はそういった内容です。
出てくる親御さんには「逃げ」というものがないです。淡々としていますが、まだ向き合いたくない時もある、など全面的な「受容=愛」という感じを受けました。
しかしながら、現実生活で支える側が崩れないように話し合ったり工夫する、という重要な事も見逃していません。
そういう点でご本人もモチベーションを自覚しやすく、逆に家族は自分を見捨てない、という安堵感も得られる内容かもしれません。
病の基本的な理解は必要ですが、理解より受容が時には必要だとも、この本は教えてくれます。
なかなか自然に話し合うのが難しい嘔吐やリスカ、過食についても経験者の体験などが一言で簡単に書いてあります。
素直なことばで、いまの自分はこう感じてるよ?と、この本をネタにご家族と色々話し合えたらお互い安心感が深まり良いかもしれません。