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宮沢賢治「銀河鉄道の夜」を読む
 
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宮沢賢治「銀河鉄道の夜」を読む [単行本]

西田 良子
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

宮沢賢治の代表作「銀河鉄道の夜」は1924年に脱稿されて以来、晩年に至るまで、何度も加筆・訂正、改作がなされてきた。初期形と後期形の4つを比較して取り上げ、資料やエピソードなどを加え、名作生誕の謎に迫る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

西田 良子
福岡県生まれ。熊本大学法文学部文学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科(日本文学専攻)修士課程修了。国学院女子短期大学助教授、大阪国際児童文学館総括専門員、大谷大学教授等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 327ページ
  • 出版社: 創元社 (2003/04)
  • ISBN-10: 4422930389
  • ISBN-13: 978-4422930381
  • 発売日: 2003/04
  • 商品の寸法: 21 x 15 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By 純丘曜彰 教授博士 VINE™ メンバー
形式:単行本
 知っての通り、『銀河鉄道の夜』は未完成であり、初稿に3回の改稿が加えられている。この本は、原稿に基づき、そのそれぞれの稿の層を分離し、改稿の様子を対比的に読めるようにしたもの。見開き上下に、異なるフォントで、微妙に異なる4つの銀河鉄道が現れる。これだけで、この本の半分以上。だが、これも、改稿部分のみしか出ていないので、結局、つぎはぎで読みにくい。

 後半は、改稿の問題を中心に、あってもなくてもいいようなコラムだの、論文だの、資料集だのがいくつか。とはいえ、よくある程度の外的な事情や些末な話ばかりで、内容的に精神性にまで踏み込んで読み込んでいる考察はなにもない。それどころか、本来、読みの中核になるべき、作品全体に繰り返し登場する鳥と鳥採り(霊魂と殺生)、カンパネルラの南十字通過(衆生救済の地獄行き)、そして、仏教とキリスト教の奇妙な融合、などにはほとんど触れずじまい。というか、まったく手に負えていない。

 もちろんこういう基礎的なテキストクリティークがあればこそ、その先の読みもできるのはたしかなのだが、どうみても、専門研究者の基礎資料(と、その水増し的雑学)であって、一般読者向けではない。なんにしても、こういう表面的なあれこれに、「読む」などというタイトルつけるのは、文学における言葉と思想の死にものぐるいの格闘を、あまりになめているのではないか。

 
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