不遇な子供時代を経て女官となり、皇太子光海君(クァンへグン)の傍らで権力の中枢へと上り詰めていく前半のキム尚宮(ケトン=ケシ)。
中盤以降の物語は、光海君が王位継承の後、王朝内の党争に巻き込まれていく展開が描かれていきます。謀反の影に怯え、兄、幼い異母弟を謀殺〜これほど悲惨な殺し方はかつて観た事がない!。上訴、弾劾の嵐の中での臣下達との対立など、後に廃位された王の側にいる 『悪役』をイ・ヨンエが輝くばかりの美しさで演じています。目の敵にするインモク大妃に対する際限の無いイジメには、大妃側に同情してしまうほど。
原題「西宮」はインモク大妃が幽閉された場所であることからも、特に後半におけるドラマの主役はキム尚宮ではないでしょう。 最期も呆気無い!
キム・ジェヒョン監督は、背景よりも顔を中心としたバストショットを多用する正統的時代劇を撮る監督だそうです。表情、台詞に依る表現には見応えがありますが、新しいスタイルの時代劇と比較してしまうと、いささか退屈に感じられてしまうのは否定できません。
実在の人物が登場する大河ドラマ。悪役として描かれる人々も時代の必要性と言えるのかもしれません。チ・ソン主演「王の女」でもドラマ化されたこの時代のもつ意味を考えると、興味深いものがあります。