貧困やカーストといった重い問題を扱っていながら
声高にそれを主張するでもなく、行動するでもなく
ページをめくると、実に淡々とした印象の一冊。
しかしそれは流せる筋合いのものでもない。
指の骨が露出するほどの怪我をした子がいる。
治療費を渡す/渡さないで宮崎兄妹は話し合う。
目の前の偽善か、大義の前の小事か。
しかし彼らは翌日、再度その子に会いに行く。
本書にあるのは「行動」というより「視線」である。
若い兄妹の慣れていない目には、
長年NGOで働いている案内役よりも
新鮮に物事を捉える力を持っている。
願わくば多くの若い人たちに、世界を
「視て欲しい」というのが本書の希望であろう。
そう云う意味で本書は、若手女優の単純な
旅行記などではない。