入獄16年目、ついに「お迎え」のきた楠本に、精神医の近木は、刑執行現場への同行の承諾を得た。その日の朝、心のなかに喜びが立ち昇るのを感じた楠本は、1年間文通を続けた女子学生・恵津子に最後の手紙を書く。「きみのおかげでぼくの死は豊かになりました。ありがとう。そして、さようなら」。一人の青年の精神の軌跡を通して、魂の救済と人間の愛を追及した感動の大作。全三巻。
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