業務上の必要性に迫られてTOBの概説書を漁ったなかで最良の「当り籤」であったのが本書。法的に細かな論点に関しては更に他書を参着する必要はあるが、金融商品取引法の条文に忠実に必要な諸手続やスケジュールが網羅されており、まずは本書でTOBの骨格を習得するのが、実務上の必要性に迫られた方にとってのベスト・アプローチの一手ではないかと思う。特に、TOB規制の発動要件(要否判定)を条文構造に沿って剖解した第3章と開示文書のフォーマットを掲げながらTOBの開示規制を説明した第5章は、イメージ的にも大変分かりやすく参考になった。非常に使い勝手のよい良著であるので、その後の法改正や実務動向等に合わせてのタイムリーな改訂を望みたい。