出版社/著者からの内容紹介
トレーダー/投資家には、そのレベルや立場に応じ、乗り越えねばならない
「壁」がある。例えば「仕掛けと仕切りに恐怖を感じる」という壁、「どれくら
いポジションを維持したらよいか分からない」という壁、「自分の技法が通用し
ない期間が長く続いている」という壁・・・・・・。実にさまざまだ。
本書『実践 生き残りのディーリング』は、そうした壁に挑もうとする人々に
格好のアプローチを提示しようとする哲学書である。「相場とはどのような性質
のものか?」「どのような種類の人々が参加しているのか?」「どうして価格
が動くのか?」「どのような対応できるのか?」など、相場の謎を解くための
概念が100項目にわたって著されており、自分がどう相場に向き合うべきか啓蒙
してくれるのだ。
事実、1990年の『オリジナル版』発刊以来、本書は多くのプロのディーラーに
座右の書として愛読され続けている。これは本書で展開される「矢口理論」が相
場の本質を鋭く突いているからにほかならない。
今回の『実践 生き残りのディーリング』は「株式についても具体的に言及し
てほしい」という多くの個人投資家たちの声が取り入れられた「最新版」。プロ
だけでなく、これから投資を始めようという投資家にとっても、自分自身の投資
スタンスを見つめるよい機会となるだろう。
内容(「BOOK」データベースより)
レビュー
投資教育がさかんになってきました。社会人や主婦向けのセミ
ナーや勉強会だけでなく、小中学生を対象としたものも出始めています。私たち
の日々の生活に密着している金融や資本市場の役割を、すべての人が正しく理解
することは大切なことです。私も、本書がみなさんの金融商品や資本市場に対す
る理解の一助となり、みなさんが自分自身で相場に親しむようになってくれるこ
とを願っています。
私は、個人が相場にたずさわることの究極の目的は、自分の可能性を広げるこ
とだと思っています。知識が増え、経験が増え、資金力が増えることは、可能性
の拡大につながります。これが、儲けることだけが目的となると、ルールをない
がしろにしたり、ルールの範囲ならば何をしてもいいという考え方におちいりま
す。そうなると、資金力は増えても、信用されない人となり、かえって自分の可
能性をせばめてしまうのです。
お金は人を幸せにもしますが、不幸せにもします。たとえば5万円のディナー
を食べるとき、月収が20万円の人と、日収が20万円の人の、どちらがより大きな
幸福感を味わえるでしょうか? 5万円のディナーは、1回の食事としては最高
級のものに属します。それでも日収の4分の1でしかなく、日常のありきたりの
幸福感しか味わえないとすれば、お金はその人の幸せを多少なりとも奪ってし
まっています。もちろん、もっと高価なディナーを味わうことは可能ですが、い
きつくところは、限りなくゲテモノに近くなっていきます。食事だけではありま
せん。だれかさんのように高級外車を色違えで何台揃えても、また、だれかさん
のようにとっかえひっかえ芸能人とデートしても、お金があるために、もっと選
択肢が広がったような気がして、「かけがえのない」幸福感からは遠ざかるので
す。
お金で幸せになりたいのなら、幸せになる方法で、お金を増やさねばなりませ
ん。好きな仕事がお金に結びつくことが一番です。相場でお金を儲けるにも、幸
福感の味わえるやり方を見つける必要があります。一発勝負ではなく、長く続け
られるやり方をみつけることは、すぐに大金に結びつくことがなくても、自信や
満足感につながります。幸せになれる方法なのです。
相場に真正面から向き合い、日々研鑚していると、知識が増え、経験が増え、
それなりに資金力が増えていきます。運がよければ、大儲けもできます。また、
相場はある意味戦いの場ですから、真正面から向き合っていると、先輩、同輩、
後輩、あるいは取引先のなかに、戦友とも呼べる、頼りになる仲間ができてきま
す。これらすべてが、自分の可能性を大きく広げるのです。
本書はもともと、プロのディーラー向けに書いたものです。したがって、項目
によっては、一般の人にはピンとこない部分があると思います。その部分は読み
飛ばしてくださ
著者について
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
1954年生まれ。豪州メルボルン大学卒。野村證券、ソロモン、UBSなど日米欧の金融機関で為替、債券のディーラー、機関投資家セールスとして、東京、ロンドン、ニューヨークの三大市場に務める。2002年5月、株式会社ディーラーズ・ウェブ創業。証券投資顧問業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)