一市民である私はスパイ工作の現実を知らない。よってこのレビューは本著の内容の正誤で有用性を判断するものではなく、一市民がスパイという裏工作の専門職への興味、好奇心、憧れを本書によって満たせるかどうかを基準にレビューしていこうと思う。
本書はスパイによる活動、心構え、自衛手段だけではなく電子活動や特殊部隊などの組織活動や陸、海、空、様々な軍用兵器、デジタルツールにも紹介の重点が置かれている。
よって最初に一般市民のスパイへの興味と書いたが、007を観るような興味よりも、本書の前書にもあるようにスパイの全体像を理解してもらうことが本書の目的になっている。
とはいえ、読者のスパイへの興味に対する、返答が疎かになっている訳ではない。詳細は省くが過分と思える程の情報も記述の中に散見する。
結論として、興味を持っているなら一読しても損はない。紹介されていることに対するセキュリティ意識の向上や、心がまえなど一般的に役立つ事も多い。ただスパイに対する好奇心という部分では軍事面での説明が多く(序文に於いてそれが必要な事が説明されてはいるが。)、人によって毛色が違う部分が出てくると思われるので、☆4つ評価としておく。