現在既に大修館書店や研究社などから認知言語学に関する入門書が何冊か出版されている中で
本書の特徴をあげると、基本概念を一つ一つ実例を用いながら説明している点である。
原書のタイトルには「実例」とはないが、本書(訳)のタイトル通り「実例」をとりあげ、
内容をそれぞれ丁寧に見ていく構成であり、所々図を用いていて分かりやすい内容になっている。
特に各章の最後にある練習問題は、大修館書店のHPから解説がダウンロードでき、
内容が確認できる点はうれしい。というのも、他の入門書では練習問題だけを示し、
解説がない場合が多いからである。また、本書は談話分析を認知言語学から
アプローチしている点も特徴的である。著者のこれまでの研究が活かされていると思われる。
全体的に見ると、初めて認知言語学や英語学を学ぶ人にとっては、説明が更に必要かも知れない。
もしくは難しく感じるかも知れない。そのため評価を4つ星にした。しかしその対策として、
訳者あとがきの説明と用語解説は役立つでしょう。
どの認知言語学の入門書を選ぶにしても、一冊で全て分かるものはない。そのため本書は、
認知言語学の専門書へ進む前の基礎固めとして考えると良いでしょう。
また金銭的時間的に余裕のある人は、他の認知言語学の入門書と併用すると更に理解が深まるでしょう。