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官愚の国
 
 

官愚の国 [単行本]

高橋 洋一
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

民主党が掲げた「政治主導」は、なぜ骨抜きにされたのか。「天下り天国」「省益あって国益なし」の批判に晒されながら、なぜ官僚組織は滅びないのか。明治期に確立した任用制度以来、110年の歳月に洗われ、今なお滅びぬ日本の官僚組織。その面妖な集団の正体を「霞が関すべてを敵に回した男」が、実体験に基づいて解剖。「影の国家権力」が牛耳る日本の姿が明らかになる。

内容(「BOOK」データベースより)

“衆愚”よりも恐ろしい霞が関の手口。たとえ首相が辞めても「殉職」する役人はいない。「政治主導」を潰し、国を動かす彼らの正体を実体験から解き明かす。

登録情報

  • 単行本: 219ページ
  • 出版社: 祥伝社 (2011/3/19)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4396613903
  • ISBN-13: 978-4396613907
  • 発売日: 2011/3/19
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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32 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ひろ×3 トップ50レビュアー
Amazonが確認した購入
財務省を石もて追われた、高橋洋一氏による、官僚の本質をズバリと突いた快著である。論旨明快で非常に読みやすく、広く一般の人にも読んでほしい書である。

残念なことだが、今回の大震災で、東電幹部や官僚といった日本の典型的エリートが、非常時に如何に無能であるかが、誰の目にも明らかとなった。

高橋氏は、公務員試験の出題委員をした経験があり、どのような人間を官僚として選別していくのかを分かりやすく説明している。

官僚は、決して、難問を解く能力を求められてはいない。試験では、難問が高い得点配分とはなっていないので、難問を見分け、それを後回しにするテクニックがいる。

さらに、試験官は、出題範囲となる教科書名を、事前に雑誌社にリークする。それによって、素直に、その本を勉強していたかが試験で問われるのだ。

これによってどういう傾向を持った人間が選抜されるか。「問題先送り」と、「前例踏襲」だ。

もちろん、官僚の中に天才がいる事は承知だが、世の中は天才ばかりとはいかず、また次官レースで、必ずしも天才が勝ってきたわけでもない。

予算権を持っている財務省は最強の官僚と言われるが、内務省解体後は、国家公務員の人事権も掌握している。さらには警察力まである。実質配下にある国税庁、税関がそれであり、かっては拳銃の携帯も認められていた。

年末の予算編成で忙しそうに働く姿が、毎年報道されるが、実は予算作成は9月で終わっている。財務省は存外に暇なのだという。今は改善されたが、大蔵省時代は、贈収や、下半身の世話のみならず、仕事までもMOF担に丸投げであった。

今また、震災後復興を錦の御旗にして、増税を狙う財務省。氏は、日本の官僚には、政治的な中立性のみで、政治的即応性がないという。その是正には官僚を使いこなすだけでなく、過去官僚の政治家を使い、議員立法を増やせと述べている。

できれば、官僚の自浄能力に期待したいところだ。戦後以来、いまほど、新たな形での政治が求められている時はない。
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
まさに官愚 2011/7/2
By Tak
今回の震災・原発事故から続いている、危機対応能力の欠如、政局の混乱、
指示系統の喪失、色々な理由があるのだろうが、そのひとつが、肥大化した
官僚組織にあることが間違いないであろうと確認できる書である。

著者は、大蔵財務官僚の実体験と小泉政権での経験から、いかに官僚が
政治家とうまく「調整」し、自分たちに不利益になりそうな政策を
骨抜きにするか、その過程を誇張なく伝えている。

今までも官僚批判は色々あったが、目立つのは大手新聞・テレビの
一時的なガス抜きのための報道・記事だけに過ぎなかった。
しかし、本書は事実に基づく、内部を見たものからの本当の意味
での批判本である。
民主党になって何が変わったのか?なぜ政治主導できないのか、
予算の決め方はどうなっているのか?キャリア官僚による前例踏襲
の害、沢山の今起こっている、政治・政策・政局の混乱のベース
となる、官僚による日本支配の問題点を、的確に教えてくれる
良書である。

思えば、なぜに、細川元首相は国民福祉税を発表しないといけなかったのか?
なぜ菅首相は、就任直後に消費税の増税構想を語ったのか?参議院選の
前にもかかわらず。
この本を読むと、なんとなくわかったような気がした。

日本人の多くは、政治家が国を動かしていると信じている。
勿論、自分もずっとそう思ってきた。だからこそ民主党になった時
民主党自体を支持するわけではなかっをたが、政権交代にかなり
期待した。しかし、結果はこの有様である。

民主党が政権運営に慣れていないのではない(そういう部分もあるだろうが)、
自民党が長年やってきたスタイルを官僚が変えたくないだけでは
ないか、そう勘ぐってしまうのは私だけだろうか。

官僚個人個人を責めるつもりはない。戦前の日本がそうであったように、
組織が肥大化すれば、その長たるものは、組織の維持が一番の目的に
なる。しかし、結局は軍部の独走を許し、政治の腐敗に結びついた
過去をみえれば、恐らくは、今度も破滅的な結果になるのでは、
と想像してしまう。

社会全体の問題点を考える上で、非常に参考になる一冊です。
社会構造の参考という意味で興味のある人は読んでみてはいかがでしょうか?
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
論旨明快、大蔵官僚を頂点とする日本の官僚の成り立ち、その力の源泉と限界など大変分かり易く記述されており確かに快著ではある。氏は官愚と実は官僚は無能であると、公務員試験の仕組みから解き明かしているが、ご自身もその選抜試験を多分トップクラスの成績で選ばれた一人であることは想像に難くない。しかし言われていることは一面の真実ではあろうが、ではどういった選抜方法をとれば、真に優秀で、本当に国民の利益視点に立った改革の出来るような人材を集める事が出来るか、といえば単純ではない。

現在の官僚制度、総体の出来て来た、その多くの要素、負の側面を解き明かして戴いてはいるが、この議論の延長からは、将来の国の制度、総体の理想像とそれに向かっての道筋が見えては来ない。様々な要因の中からその本質的な側面を抉り出すと同時にそのあるべき姿を明確にして、どうしたらその理想を実現出来るかを追求していく必要があると思う。

しかし、独法化等による見掛け上の公務員削減が実は屋上屋の監督官庁とのインターフェース事務量を増やし一方で天下りポストを増やすことがその本質であり、その動機が国民の目を誤魔化して批判をかわし官僚の保身を図るということであれば、それらは官僚による官僚制度の私物化に他ならない。どの(旧)省にも新人から先先まで総ての天下りポストの人事を一貫して司っているポストが連綿と残っていると聞くが、氏の著作を読むと、官僚制度を、真の国民の利益視点に立った、組織・事務の透明化・単純化・効率化、税金、保険金の効率的効果的運用などを目指す組織に改編していくことは到底不可能で、ますます負の方向に向かっているように思えるのは私だけだろうか。

官僚全体を敵に回すような制度改革を政治主導でやろうとしても実際にその改革事務を行うのはその被害を被る公務員自身にならざるを得ず、余程の覚悟と変革についての制度設計、体制と世論による支持と監視がなければ出来ないことは明らかでその可能性を考えると暗澹たる気分になる。制度の内実を知り尽くしている氏にはこの現状に光明を点すような次の著作を期待したい。
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