著者の「亡国予算」(実業之日本社)に続く、特別会計告発の第二弾である。近年多少は「改革」が行なわれたとはいえ、国民を欺く為に分かりにくい仕組みにしてあるとしか思えない特別会計が、いかに国民の税金を官僚のために浪費する仕組みであるかを追及している。実に、読んでいるだけでも腹立たしくなる。
先進国にはない、日本だけの会計制度である特別会計は、一般会計の5倍規模の355兆円にも及ぶマンモス会計である。一般会計が借金漬けなのに対して、特別会計には毎年50兆円もの資金が一般会計から繰り入れられ、毎年多額の不用金を残し、積み立てられた資金も膨大である。特別会計こそが、「所轄官庁→特殊法人・特別行政法人→公益法人」という流れにより、無駄なモノを作り、天下り官僚を養う、霞が関の裏帳簿である。
著者の試算によれば、08年3月末段階の埋蔵金は、特別会計のフロー(可処分剰余金)で約39.2兆円、ストック(可処分積立金)で47.4兆円、総額86.6兆円である。継続性のあるフロー分の39.2兆円だけでも、実に消費税15.7%にも相当する!「消費税増税ありき」のマスコミでは、議論すらされない事実がここにある。
民主党は、特別会計に対する事業仕分けを計画しているが、事業仕分けが本当に特別会計の闇を切り開くのか、本書を熟読して、監視したいものである。なお、著者は民主党が先に実施した事業仕分けで、事務局から仕分け人を依頼されていたが、最終的にはどこからかの横槍で仕分け人からはずされたとのことである。特別会計の闇の深さを物語るエピソードである。最終的には、特別会計の全廃しか日本を救う道はない。