今色々と問題点が指摘されている霞ヶ関と旧軍部の構造的共通点の分析との勝手な思い込みで読んだが、全く違う。確かに最初にもと官僚達との対話形式で官僚制度さもありなんという展開こそあったが、すぐ2・26事件から大東亜戦争の主要人物の詳細な史観、更には先日の厚生官僚夫妻の襲撃事件へと続く。そして著者の強い皇室観へと瞬く間に展開する。一本筋は通っているのだがオムニバス形式のような著作である。この流れでタイトルの官僚亡国というテーマを追うことは正直読者にとって相当な力仕事であろう。そこは著者も承知の上で敢えて読者の力量を試しているのかもしれない。