何と言っても本書の白眉は第1章(「持続した官のシステム」)です。
驚いたのは、官僚と言うものの持つ自己保存本能とそのための抵抗力です。高文に代表される戦前の天皇大権に基づいた管理制度。それらは戦後はことごとく否定されたはずのものが生き延びたのですから。
特に、全く疑うことなく認識してきた国家公務員試験ですが、これには何の法的根拠も無かったのです。上級職に受かった者がその後幹部として出世を続ける、というスタイルは実のところ何の法的根拠もないのです。しかもこれは「職階法」が制定され、本来なら否定されるべきものだったにもかかわらず、官僚が抵抗することで生き延びたのです。
また、続く第2章で官というもののリアルな姿を大部屋制度の解説を通じて知ることができ、また続く各章で地方分権への現在の地図を確認することができました。
これらがわかりやすく書かれた本書はお薦めです。