本書の前半はエリクソンの精神発達論、後半は自閉症の事が書いてあります。
前半は「子どもへのまなざし」や「続 子どもへのまなざし」と内容も重複しており簡単にまとめています。この本の後半、自閉症の人の話には目からうろこでした。感じ方や考え方、記憶の仕方など、こんなにも違うのかと驚きました。
私には年の離れた兄がいます。兄はもう50歳近くなり、実母も他界しましたが、兄は社会の中で働けません。最初は親の育て方が悪かったのでは?なんて思っていましたが、この本を読んだ今では兄には自閉傾向があったのではと思います。それだけうなずける部分が沢山ありました。実母は兄を社会の中で生きていけるように彼女なりに熱心にしつけていましたが、本書の最後の部分に、自閉症の人達を一番苦しめる存在は「無理解なのに熱心な人」と書いてあり胸が痛みました。
これから子どもを育てる人、子どもを育てている人、子どもの様子に「うん?」と感じる人、全ての人にお薦めの一冊です。