伝奇SFというジャンルを確立した半村良の最高傑作。
「産霊山秘録」の方がべストだという説も有り得るが、
江戸時代を舞台にした時代SFと思わせて、
ラストは宇宙に飛び出してしまったこちらの方がカタルシスが凄かった。
宇宙には生命のある星はほとんどない。
なのに、何故、地球には生命が満ち溢れ、
悲惨な弱肉強食の世界が展開されているのか?
江戸時代に生きていた超能力者の宇宙人は、
地球を妖星だと認識する。
妖星地球の謎に迫る伝奇SFである。
将棋SFであるというのも斬新である。
物語途中で詰め将棋が出題され、
地球上での最後の戦いは、その解答通りに、
キャラクター達が戦って死んでいくのである。
地球が妖星になった理由がまさにセンスオブワンダーに満ちたSFであった。