深読み&寓意は真面目なファンタジー者の方に任せて、ざらっと感想。
「モダン・ファンタジイの最高傑作!」と謳われる感動はなかったんだけど、けっこう不思議な手触りを感じることは出来た。
昔話のお約束である「それはまた別のお話」を起点とした物語なのね。それありきで物語は語られると同時に、同じスピードでその後にも広がっていく。
ストーリーそのものはファンタジーなんだけど、手法はポスト・モダン(って言い方ももう古いけど)。キャラクターたちは、メタ視点で自分たちの役割を知っており、感情を持ってお約束どおりに演じたくないと思いながらも、語り手や読み手のためにそれを破ることない。彼らは語り手や読み手がいてこそ、初めて存在できるのだ。傑作ゲーム『MOON』に感触が似てるかも。
「ふたつの心」37年ぶりの続編ということだけど、個人的にはこちらはそんなに必要性を感じないかなぁ。