別にこの方に興味があるわけではなかったが、毎回おもしろい文章を書いていたので日経ビジネスオンラインでこのコラムをよく読んでいた。本になったので買ってまとめて読んでみた。
宋さんは中国出身で、日本に渡って会社を興して、一代で東証一部上場企業に育て上げた(ソフトブレーン)。ぼくはこの会社のことはよく知らないのだが、現在は人の手に渡って、宋さんはもうあまり経営にタッチしていないようだ。潔い。日本のオーナー社長とはちょっと感覚が違うね。
詳しくは本書を読むと(あるいは日経ビジネスのコラムを読むとわかるのだが)よくわかるのだが、彼の基本的なスタンスは、「こだわらない」ということなんじゃないかと思う。自分の会社を人の手に渡した例もそう。ほかにも、日本は製造業にこだわりすぎだという。確かにトヨタはすごい。キャノンもすごいかもしれない。けど、日本のGDPの6割くらいは第三次産業(サービス産業)なのである。この強化を考えないといけないでしょ、と。ごもっとも。宋さんはここまで言い切っていないけど、サービス業って要はすごく属人的な産業であるからして、結局はそれぞれの産業従事者がスキルアップしないといけないってことになる。スキルアップっていうとうさんくさいけどね、つまるとこ手に職つけないとあかんちゅうことだよね。ほんとにそのうちフィリピンとかから労働者がたくさん入ってくる時代になるしさ。
あと、感心したのは、中国では「かわいい子には旅を、、、」っていうのは本当のことで、宋さんの家族もいろいろなところで活躍しているそうな。世界は広い。どうしてぼくらも日本にこだわる必要があるのだろうか。基本的には、日本はとーーーーても居心地がよいところだとは思うが、最近なんだか暗いニュースも多い。そういうとき、何かに「こだわる」ことを少しやめてみると、意外と明るい展望が見えるんじゃないか。