辛亥革命から新中国成立までの40年間を時のファーストレディであった宋家の三姉妹の行動を通じて描いた金と権力の絡んだ愛の物語と私は定義づけている。歴史劇と見るには、多少無理がある。それは、メイベル・チャン監督の意図するところではないだろう。
歴史劇でないと言ったが、靄齢、慶齢、・美齢、は、辛亥革命、王政復古派の袁世凱などの弾圧、北伐戦争、孫文の死、西安事件、日中戦争、そういった歴史的事実と大きくかかわりを持たざるを得ない立場にあった。そのため彼女らには平穏な日常が少なく、むしろ波乱万丈であり、それがストーリとなっていく。面白くないはずがない。
孫文、蒋介石、チャーリ宋、孔祥熙、実在の人物は、それぞれ強烈な個性を持っているが、見事な演技によって表現されている。出演者の紹介は、省略させていただくが、孔祥熙に扮した「牛振華さん」があまりにも実在した「孔祥熙」にそっくりなのに吹きだしそうになった。
国家を愛したと言われた慶齢は、中華人民共和国の副主席となるが、死を迎えて、国共内戦後、夫とともに台湾に渡たり、夫の死後、渡米したままになっている一番仲の良かった妹美齢と会えなかったところで終わる。
二人は思想や意地で会わなかったとは思えない。どうすることも出来ない、目に見えない大きな力が二人の再会を拒んだのだ。
そして、本当のラストは、三姉妹の母親が美麗の夫に渡した聖書の中に見える。
「革命とは(愛)である」
と言う言葉である。
全編、喜多郎のもの悲しげな音楽で覆われる重厚壮大な「愛」の物語である。
最後に本編は、香港、中国、台湾、日本の合作映画であること記しておく。