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安心のファシズム―支配されたがる人びと (岩波新書)
 
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安心のファシズム―支配されたがる人びと (岩波新書) [新書]

斎藤 貴男
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (25件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 798 通常配送無料 詳細
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合計価格: ¥ 1,575

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

携帯電話、住基ネット、ネット家電、自動改札機など、便利なテクノロジーにちらつく権力の影。人間の尊厳を冒され、道具にされる運命をしいられるにもかかわらず、それでも人びとはそこに「安心」を求める。自由から逃走し、支配されたがるその心性はどこからくるのか。著者の長年の取材、調査、研究を集大成する渾身の書き下ろし。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

斎藤 貴男
1958年生れ。早稲田大学商学部卒、イギリス・バーミンガム大学修士(国際学MA)。「日本工業新聞」記者、「プレジデント」編集部、「週刊文春」記者を経て、フリージャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 232ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2004/7/21)
  • ISBN-10: 4004308976
  • ISBN-13: 978-4004308973
  • 発売日: 2004/7/21
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (25件のカスタマーレビュー)
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15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
支配層の本質 2006/11/9
形式:新書
 ファシズム−おどろおどろしい言葉である。

 このタイトルに関心を持つ人は、既に日本の政治状況に危機感をいだいているであろうから、本書の指摘にもなるほどと頷ける部分が多いのではないか。

 本書は自動改札機、携帯電話、監視カメラ等、身近に存在するテクノロジーを例にとり、「自由からの逃走」を試みようとする私たちの行動について論じている。

 一昔前なら監視カメラの設置自体、プライバシーの侵害として大問題となったものだが、個人情報保護法の影響もあるのかプライバシー保護に過剰とも思える反応が示される今、犯罪防止の観点からではあるが、逆に市民の側からカメラの設置を求める声があがるというのも、なかなか皮肉な話ではある。確かに駅の改札を通るとき、少し前まではなかったはずの多数の監視カメラから降り注がれる視線に、気の弱い私などはドキリとさせられるのだが、反面、見られていることによる安心を感じてしまうのもまた事実である。

 著者のスタンスは左にあり本書で提起される憂慮が杞憂であることを望みたいが、その一方で、読み進むにつれ「ここまで書いて大丈夫なんだろうか」とふと思わざるをえないという事実が、単なる杞憂ですみそうにない現実を物語っているのかもしれない。

 「こうした体制批判的な書物を著すこともできなくはないのだから、まだしも今のところは多少の遊びの部分が残されてもいるということなのだろう」という著者の言葉が、私たちに届かなくなる日が到来しないことを切に願いたい。
このレビューは参考になりましたか?
99 人中、77人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 「カルト資本主義」「機会不平等」などの一連の著作で、社会に跋扈する経済至上主義的新自由主義や社会ダーウィニズムに対する警鐘を鳴らしてきた斎藤氏がこれまで触れてこなかった「ファシズムによる支配を欲する人々のメンタリティーがなぜ生ずるのか?」という問題に焦点を絞ってファシズムの危険性を警告する形の著作となっています。

 この本で斎藤氏は、イラク人質事件に見られた大人気ない「自己責任論」の蔓延過程を手始めに、爆発的に増大する露骨な差別的な掲示板の書き込みや差別的投書、そして「SUICA」や携帯電話などの最新電子機器が市民の生活を囲い込んでいる過程を詳しく吟味して、新自由主義や社会ダーウィニズムによって経済が不安定化し、社会内の貧富の差が広がり固定化していくことにより「市民による連帯」が崩壊していく中で、強者に太刀打ちできない弱者が強者が提供するサーヴィスに順応していくことで心の葛藤を打ち消そうとしたり、より弱い弱者を排除抹殺することによって社会の不安感を除去したいというメンタリティーこそが監視カメラ社会や、ファシズムを生み出す原因であると言う分析をしています。

 さらに自由について喧々諤々と論ずる(主に)若手社会学者たちの動きも、見かけは中立を装っているけれども、よく読んでみると監視される側の視点ではなく監視する側の視点に限りなく近づいているのではないか、ということにも危惧の念を抱いているようです。

 この本は新書であるという制約から、なぜどうして人間がかくも容易に屈服していくのか?という問題のわずかな例を扱っているに過ぎませんが、本格的にファシズムについて研究したい人にとっては入り口の議論としてお勧めできる本であると考えます

このレビューは参考になりましたか?
46 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
かつての改札口には切符切りの駅員がいて、ヒューマンタッチでお客と接していたし、切符売り場にもサービスをする駅員がいた。だが、今の改札口は自動改札であり、荷物を持った人にはいたって使いづらい。電車やレストランの中でケイタイで喋り、他人の迷惑を考えなくなった日本人の生態は、自らの頭で考える努力をしなくなったことで、より強いものに支配されたがる奴隷的な人間といえる。同じことは天引きされることで納税者の意識を失い、政治家たちが好き勝手に税金を無駄使いしても、それが血税だという意識がないために、国家財政が破綻していても何とも思わない。そして、公約したことはいとも簡単に踏みにじり、自分の政権では増税しないという甘言に騙され、嘘とすり替えの魔術を使う小泉政治を支持し、日本を刻一刻とダメな国にしているのに気がつかない。政治家の質が余りにも酷いために、閣僚たちが暴言や放言しても誰も問題にせず、知性のかけらもない人々に国を弄ばれ、それでも小泉政権を支持し続ける国民は、ウンベルト・エコーの『永遠のファシズム』に取り込まれていると著者は言う。「ナチスやファシズムの学校教科書は例外なく、貧弱な語彙と平板な構文を基本に据えることで、総合的で批判的な思考の道具を制限しようと目論んだ」というが、平板な「ワンフレーズ・ポリティックス」が得意な小泉は、テレビでそれを撒き散らして国民を愚弄し、日本はついに「バカの壁」に取り巻かれた衆愚の国に成り果てたと、この本は「安心のファシズム」として証明している。若い世代にぜひ読むようにと勧めたい本である。
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最近のカスタマーレビュー
レビュー見る限り、斉藤が一般読者から見捨てられるきっかけになった本
... 続きを読む
投稿日: 2010/4/30 投稿者: まめたぬき
文科系評論の切り貼り
文科系評論のありがちな切り貼りの作品。
全部一つづつ確認していくと、著者がよく勉強していることは分かる。... 続きを読む
投稿日: 2009/9/23 投稿者: kaizen
読み方次第
何度か通読しているが思うところがあって改めて読み直した一冊。著者はこれまでにも『プライバシー・クライシス』など批判的視点から鋭いルポをいくつも上梓してきたジャーナ... 続きを読む
投稿日: 2009/4/12 投稿者: 小僧
玉石混淆
この本の長所

1、古典的著作から現代の考察ができているところ(『自由からの逃走』『1984年』など)。... 続きを読む
投稿日: 2006/10/11 投稿者: 清高
残念
まず冒頭の『イラク人質事件』における筆者の考察には頷くところもあった。... 続きを読む
投稿日: 2006/1/27 投稿者: レン・コン
もっとよく考えよう
 この著者の本はかなり読んだので、それと被っている点も多いのだが、それでもこの本の評価は落ちない。... 続きを読む
投稿日: 2005/11/17 投稿者: 真田大助
批判的なレビューが多いようですが
... 続きを読む
投稿日: 2005/10/23 投稿者: daepodong
「反権力」思想のもとに異なる価値観を排除する、ファシズム本の典型
本書ではそもそも「ファシズム」の定義付けが為されていませんが、本書は終始一貫、自分の気に入らないものを敵視・排除する内容に尽きます。自分の「反権力」思想と異なる価... 続きを読む
投稿日: 2005/10/19 投稿者: nimoscomos
既読感が否めない。。。
著者は、最近若者がイラクで人質にされた活動家や社会的マイノリティーの人々を執拗に攻撃していることの一つの理由として、若者の間にたまっている鬱屈した気分があると指摘... 続きを読む
投稿日: 2005/10/14
警告のひとつとして
幅広く様々な事象・事物を取り上げ、最近の日本の状況は全体主義への流れにのりつつあるとする、ひとつの警告の書と読みました。取り上げられた題材は週刊誌記事からエーコの... 続きを読む
投稿日: 2005/8/30 投稿者: オースケラッパ
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