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安徳天皇漂海記
 
 

安徳天皇漂海記 [単行本]

宇月原 晴明
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)

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第19回(2006年) 山本周五郎賞受賞

出版社/著者からの内容紹介

ジパングの若き詩人王は詠い、巡遣使マルコ・ポーロは追う。神器に封じられた幼き帝を 壇ノ浦から鎌倉、元、滅びゆく南宋の地へ。海を越え、時を越えて紡がれる幻想の一大叙事詩。

登録情報

  • 単行本: 330ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2006/02)
  • ISBN-10: 4120037053
  • ISBN-13: 978-4120037054
  • 発売日: 2006/02
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.2 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 163,390位 (本のベストセラーを見る)
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22 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
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形式:単行本
とにかく、読後感が暖かです。(今まで作品よりずっと舞台となる時代が古いせいでしょうか)

8歳で入水した安徳天皇の魂が鎮まるまでの軌跡を描いているのですが、宇月原さんの小説には付き物の「異国の邪法」は幻術どまりで、

前3作のような息詰まる禍々しさはごく薄く、幻想的な雰囲気のほうが強いようです。

神器に守られた安徳天皇・洞窟を覆う紅水晶・梅の花の下の実朝・砂浜で戯れる二人の子供・南宋の終焉・・・

もちろん、鎌倉初期の政争も絡むわけですが、それは実朝の決意の前に霞んでしまいます。

前3作を読んでこの本を敬遠している方、損してるかもしれませんよ!
このレビューは参考になりましたか?
15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
本作は、壇ノ浦の合戦で祖母二位の尼に抱かれて入水した幼帝安徳天皇が、実は大きな琥珀の玉に封じ込められて存在しており、夢を通じて源実朝や南宋皇帝、マルコ・ポーロ、クビライ・カーンなどと関わっていく、という壮大で美しい歴史ファンタジーです。

第一部は、右大臣にまで昇りつめ、気鋭の歌人でありながら、名ばかりの将軍として苦悩の日々を過ごした源実朝の近衛兵であったという人物の口から、実朝と安徳天皇との出会いから旅立ちまでが語られます。

最初は難しい感じがしましたが、そのやわらかい語り口と、史実と作者の想像を丁寧に丁寧に紡いだ幻想的な世界の描写の美しさから、ぐいぐい物語に引き込まれていきました。

そして第二部では、安徳天皇と南宋皇帝の出会いから別れなどについて第三者によって語られ、マルコ・ポーロやクビライ・カーンなども登場します。果たして安徳天皇の荒ぶる魂に安らぎは訪れるのか?

それが知りたくて、ページをめくる手が止まりませんでした。

ファンタジー小説では、ありえない設定によって気持ちが冷めることが多々ありますが、この本を読みながらそのように感じたことは一度もありませんでした。

時代や場所を超えて幾多の歴史上の人物をつなぎ、実在する詩などを要所で紹介することによって現実味のあるストーリーを作り上げた著者の筆力・想像力には脱帽です。

歴史が苦手な方にもおすすめです。
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ファンタジーとも知らずに読み始めたのですが、はじめは物語の世界に入っていくのに少し時間がかかりました。特に第一部は源実朝を中心に吾妻鏡を織り交ぜながら語られるのですが、古文のかもし出す重々しさや鎌倉時代の鎌倉という質実剛健で妙に現実的なイメージと、幻想的な描写がどうしてもしっくり来ず、なかなかファンタジーの世界に浸れませんでした。それに比べるとマルコ・ポーロが語り部となる第二部は、海の向こうが舞台のせいか、ファンタジーとして私にとってはなじみやすく、一気に読んでしまいました。

タイトルをからは、生き延びた安徳天皇が冒険の旅をするような物語を想像していたのですが、安徳天皇が直接の主人公ではなく、安徳天皇の生きた情念が、鎌倉時代の日本、そしてクビライ・カーンの大元帝国をも巻き込む歴史を動かしていた、という話。その壮大なアイデアに度肝を抜かれる一方、人物や情景の描写が細やかで美しく、壮絶な戦闘シーンでさえも夢の一場面のようになんだかうっとりと読んでしまいます。

日頃ファンタジーを読みつけないせいか、最後のクライマックス近く、夢とうつつの境がなくなってくる辺りになると、夢幻の描写に息苦しくなってしまいました。
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最近のカスタマーレビュー
彼の最高傑作?
源実朝からはじまり、マルコポーロで終わる。幻想的な物語。

山本周五郎賞を受賞した作品だが、そんなことを抜きにしても抜群に面白い。... 続きを読む
投稿日: 2009/7/18 投稿者: hamachobi
ギリシア悲劇を思わせる
壇ノ浦で入水した八歳の安徳天皇が、琥珀色の玉に封じられ、魂の平安を求めて鎌倉へ、次いで南宋へ、最後に黄金色の蜜の滴る島、ジパングへたどり着く。... 続きを読む
投稿日: 2009/4/28 投稿者: クレームジャンパー
あまりの美しさに落涙するを禁じ得ず
本書は、澁澤龍彦の『高丘親王航海記』に対する盛大なオマージュなのですが、『高丘親王〜』をころりと乾いた真白い真珠とすると、本書はさながらとろりと蕩けるの蜜の如し。... 続きを読む
投稿日: 2009/3/11 投稿者: タス
澁澤龍彦を思わせる秀作
著者自身が参考文献にあげている、澁澤龍彦『高丘親王航海記』を思わせる、幻想的な時代小説です。『高丘親王航海記』ほどあくは強くないけれど。実朝、鴨長明、後鳥羽上皇、... 続きを読む
投稿日: 2009/3/4 投稿者: 若村さき
安徳天皇、波に揺られてどこへ往く
源平対立、
元と南宋の戦い、
そしてマルコ・ポーロはじめ西洋と東洋の接触。
洋の東西を問わぬ伝奇要素のオンパレード。... 続きを読む
投稿日: 2009/2/17 投稿者: yoshi
汎アジア伝奇
宇月原先生の山本賞受賞作。
前半の語りは、古典が苦手な私は読むのに閉口したが、... 続きを読む
投稿日: 2008/2/24 投稿者: かんおおやま
伝奇小説の絶品
広州の砂浜に漢字を書き連ね、夢中で筆談をして友情を育む、日本と南宋の二人の少年皇帝の姿が、目に浮かぶようです。... 続きを読む
投稿日: 2006/7/9 投稿者: himhim
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