しかし筆者はそこで満足することなしに、「労働災害やヒューマンエラーは、職場と作業者と管理という3大要因の不適合から発生するものですから、それらの適合性を向上させると、災害事故やヒューマンエラーは確実に減少します。職場から危険要因を払拭し、作業者の災害事故要因に対する感受性を高めれば、災害事故ゼロも決して夢ではありません。」とさらに高い目標を提示します。では、そのためにはどうしたらよいのでしょうか。
災害事故をゼロにする秘訣は、安全感受性を育てることにあります。職場の危険要因を発見して、これを安全なものに変えるのも、管理・監督者や作業者の設備の危険要因への感受性の高低が関係します。仕事をしやすくするのも、守りやすい作業手順を作るのも、良い感受性をもてば可能になります。そして、安全な作業を成し遂げるのも、作業者の安全感受性が大きく作用します。
このように、災害事故発生の背因を取り除くのは、高度な安全感受性をもつ人間が育つことで実現できるわけです。その方法が本書には解説されています。 経営者や管理者が仕事に活き活きする作業者を見て喜びを感じ、作業者が経営者や管理者を信頼し、仲間と共に働きがいのある安全な仕事を遂行することで、意欲と満足感を感じるような企業になれば、安全で生産性の高い職場が実現します。その考え方とノウハウのすべてが、本書の中に具体的な例をあげて述べられています。このノウハウを実現した多くの企業で、事故件数が格段に減少していますし、このやり方はアメリカでも利用され安全成績を向上させています。 日本がこれからも、労働者事故が最低であることを誇れるためにも本書は役立つものと思います。
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