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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
安全保障,
レビュー対象商品: 安全保障とは何か―脱・幻想の危機管理論 (平凡社新書 (004)) (新書)
日本の安全保障を考えるときにやはり考えざる得ないのは、日米関係と中国、朝鮮半島との関係だろう。それを各々詳しく解説してありとても分かり易いないようになっていると思う。そして日本が今後安全保障においていかにしていくかという肝心の内容も興味深く読める。俗に言う「9.11」で世界が変わったと言われているがやはり本質的な部分は同じなのか、それ以前書かれた本書を読んでいても納得できる部分が多々ある。
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
冷戦後の多様な安全保障問題を現実的視点から論じた良書,
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レビュー対象商品: 安全保障とは何か―脱・幻想の危機管理論 (平凡社新書 (004)) (新書)
冷戦後の安全保障問題を幅広い見地から精緻に論じた本。安全保障とは、「国家規模での危機管理であり、常に最悪の状態を想定して備える」事との腰を据えた観点から冷静な論が披瀝される。まず、危機管理を"Crisis Control(能動的)"と"Crisis Management(受動的)"とに別けて、読む者の眼を覚まさせる。危機が起こらないようにする管理と、起こってしまってからの管理である。共に必要だが、著者の見解では日本は後者に偏っていると言う。第一章では、冷戦後の世界情勢が非国家的活動(テロ、民族紛争etc.)の扱いの困難さを中心に幅広く語られる。軍事力だけではなく、食糧・資源の確保も安全保障の一部だと再認識させられる。第二章ではアジア・太平洋地域の安全保障が語られる。ただし、中国の軍事力に関しては、著者も"刊行年(1999年)においては"と断っているように、現在では本書に述べられているより遥かに近代化している点に注意する必要がある。第三章ではアメリカの世界戦略を中心に語られる。アジア地域におけるアメリカのプレゼンスの意味、在日米軍基地の問題等が明快に論じられる。第四書では日本の役割と軍事的能力について語られる。集団的自衛権の説明も明快で、憲法解釈など必要ない程だ。政争の具にしているのが如何に愚かか分かる。また、数字(当時)を挙げて、日本は世界第二の「軍事大国」に見えるが、「軍事大国」とは単なる数量ではなく、意図が問題だと述べる。「日本は何を考えているのか」を世界に発信する事が重要だと強調する。同感である。最終章では、近未来の予測として朝鮮半島・中台問題を中心に語られる。 冷戦後の多様な安全保障問題を、机上の問題(<幻想>)ではなく、豊富な事例と数字を基に徹底的に現実的視点から論じた良書。
5つ星のうち 5.0
2011年7月現在においてもなお、日本の安全保障を考えるうえでの必読書。,
By 三井堂 (山口県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 安全保障とは何か―脱・幻想の危機管理論 (平凡社新書 (004)) (新書)
本書は、2009年にお亡くなりになられた日本の軍事評論家の第一人者である江畑謙介氏の(単行本としては)中期における書物です。江畑謙介氏は、理系大学出身、英国防衛専門誌の特派員やストックホルム国際平和研究所の客員研究員等を歴任され、兵器システム・戦術・戦略等軍事分野の博識な知識・分析力と政治イデオロギー的に中立な立場に基づいて「安全保障」「兵器」について一般市民でもわかりやすい説明をされる数少ない人物でした。 本書の内容は、 第一章 冷戦後の世界環境と安全保障 第二章 アジア・太平洋地域の安全保障環境 第三章 米国の世界戦略と日米安全保障条約 第四章 日本の役割と軍事的能力 第五章 近未来の安全保障と長期的安全保障 となります。 第一章では、冷戦後の現代における紛争要因や非対称型戦争にも言及しつつ、一般的な安全保障を考えるうえでの土壌について解説しています。 第二章では、特に中国の将来的な脅威を重視し、空母を持とうとする理由等にも言及しつつ、日本の周辺情勢について解説しています。 第四章では、日本の安全保障を考えるうえで問題となる個別的要因について解説しています。 (第三章、第五章はタイトルどおりの内容です。) 本書はアメリカ同時多発テロやイラク戦争が起きる前の1999年4月に執筆されたものですが、「(日本の)安全保障」に重点を置いた作品であるため、ITやステルス技術の発達やRMA(軍事における革命)の影響は小さく、後に「日本防衛のあり方」(2004年、KKベストセラーズ)や「日本の防衛戦略」(2007年、ダイヤモンド社)が発行されている2011年7月現在においても、日本の安全保障を考えるうえでの必読書と言えます。
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