本書は、免疫学の研究者であり多数の著書をお持ちの著者が、免疫力
を高めるための食生活や食事メニュー等を中心に書いた本である。
著者は、他の著書を読まれた方はすでにご存知のとおり、対処療法的
な治療を取る傾向の強い西洋医学とは一線を画しており、普段の生活
における心がけや生活習慣や食生活で免疫力を高めることが、がんを
含むあらゆる病気の予防にも治療にも最も効果があるという統合医学的
なスタンスをとっている方である。
この主張の背景には、「がん、糖尿病、ドロドロ血液、ひいてはメタボリ
ック症候群まで、体の正常な働きによって起こる」(p. 2)という記述が
示すように、自分の普段の生活習慣等に原因があって、その「正常な」
結果として、このような病気は誘発されるという著者の信念がある。
本書では、解糖系、ミトコンドリア系というエネルギー生成に関連する
2つの系統を使い、年代に応じた体に必要な栄養の変化や病気との関連、
さらには心の持ちようと健康との関連等についてまとめられている。
これらを根拠にして、タイトルのとおり、免疫力を高めるための食品や
レシピや一週間の献立までまとめられているので、すぐに食生活改善が
できるのが有難い。
本書でも書かれているように、本書で提示されている食生活や料理を、
義務感でやるのではなく、体の声に耳を傾け、「体が求めるもの」を作
って食べるという、必要に応じた「いい加減」なスタンスで実践するために、
本書は非常に有益な本である。